【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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「自分たちのやり方を貫く」とはこういうことか

18勝1敗、勝ち点54。得点46、失点9。

今季J2での湘南ベルマーレの戦績は無敵、鬼のような強さとしか言いようがない。

首位攻防戦と呼ぶのがはばかられる程に差があいたジュビロ磐田との一戦に勝ったことで、2位である磐田との勝ち点差は17に広がった。ただ21日、土曜日のヤマハスタジアムの一戦は見応えがあった。攻守の切り替えが早い展開と、ガマン比べのような展開がこもった好ゲーム。湘南が2-1で逃げ切ったが、対磐田に15年ぶりの勝利だったそうだ。

こうして試合をみてみると、J1で16位(湘南)、17位(磐田)となった昨年よりも今のチームのほうが強いことが分かる。ただし磐田は去年の大混乱、得点不足から、本来のまともさを取り戻しつつあると言ったところ。湘南は、武器を研ぎ澄まし、研ぎ澄まして今の鋭さを身につけた。

湘南・曹 貴裁監督のすごさはそこにある。ハードワークによる全員攻撃、全員守備を信条として、チームを作り、昨年J1に挑むも通用しなかった。自分たちの戦いにこだわるあまりに、玉砕的だった試合もある。

それでも、通用しなかったから変えるのではなく、通用するまで研ぎ澄ませようとした。すごさは、そこだ。すでにJ1での戦いしか見ていない。だから今いくらJ2で勝っても、彼の判断基準は上で通用するかどうかしかない。

今の湘南の攻撃は魅力的だ。動いている人数が多いから、ボール保持者の選択肢がまず多い。思い切って鋭い縦パスを入れるから、展開が早い。武富、菊池大、遠藤航、三竿、ウェリントンらは、もちろんいい選手だが、まるで「圧倒的な個」ではない。

そして、どうやって鍛えたのか分からないが、総じて決定率が高い。チャンスを確実に仕留めるから得点も多い。

根本から、自らのやり方を貫き通せるか。それは指揮官と選手たちの忍耐強さによるところが大きいだろう。勝ったサッカーを続けることは容易い。だが負けた時に、どうするのか。続けりゃいいってものでもない。そのさじ加減は難しい。

マリノスは今年、最前線の選手が変わって、相手の研究・対応が進んで、マイナーチェンジをしようとしている。いや、迫られているのかも知らない。でも「アグレッシブな守備からの素早い攻撃」を目指すのは変わらないだろう。

素人臭く言うと、やはり縦パスの多い試合を見たい。崩すための、ずらすための横パスの価値がないとは言わないが、アグレッシブってそういうことだろう? すみません、素人で。湘南は迷いなく、縦に入れてくるから、動きが多くて面白い。そして結果も出ている。

翻って日本代表。自分たちのサッカーを貫けるのか否か。ギリシャ戦のように煮え切らないのは誰だって嫌だろう。レベルは違うけれども、湘南のように、勇敢にチャレンジして欲しい。ヤマハの湘南のように、勝ったにもかかわらず試合終了の瞬間に倒れこむ程であって欲しい。それで、ようやく奇跡の入り口に立てる気がする。

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