[Jスポーツのインタビュー](http://www.jsports.co.jp/press/article/N2016041810033302.html)をぜひ読んでいただきたいと思います。
前後半に分かれています。最近のチームの状況、自身の鳥栖戦のゴールや中村俊輔のFKを解説する前編も面白いですが、小学校時代からベルマーレで戦力外になって慶應でリスタートする自身の球歴を振り返る後編も大変読み応えがあります。
中町公祐はもちろん才能にも恵まれ、不断の努力をしてきたというのがベースにありますが、その魅力は人生の分岐点において、どちらが自分にとって相応しいか、どちらの自分でありたいかをジャッジの基準にしてきたことではないかと感じます。
「クラブへのロイヤリティーが高いと自分では思う」という言葉が途中で出てきます。これもすごく大切なことで、こうした選手がいるクラブは強い。うまくいっている時には差が現れなくても、歯車が噛み合わなくなった時。
うまくいっている別のクラブにさっさと移るのか。
今いる自分の環境をよくしようと思うのか。
やや極論なのですが、例えば司令塔タイプの選手がいたとして。中町もまた前所属の福岡では王様のような選手でした。
自分が中村俊輔の役割ができないから、そんな役割をできるチームを探すのか。
中村俊輔という武器を生かすことができるプレーを考え、彼を自由にさせる。おれはバランスをとればいいと考えるのか。そして、それを本当に90分実行できるのか。
中町ほどの実力者なら前者を選んでも不思議ではありませんし、特定の誰かを指しているつもりはありませんが、後者を目指すつもりがそれができずに去ってしまった選手も少なくありません。
実力プラス知性が必要。それはもちろんのこと、もう一つ大事なものは勇気。
中町の話の中で、二度、「100%そう思う」という言葉が出てきます。いずれも過去の選択は正しかったかという問いに答えたものです。挫折という言葉を彼は使わない。そこからどう考え、どう取り組むかの方が大事だから。
そう言える勇気。自身の決断への迷いのなさが、彼を支えていますし、プレーにも現れています。
2013年に優勝争いをした時を彷彿とさせる、中町の球際の強さが目立ってきました。足元にも不安がないのか、コンディションの良さが目立ちます。
彼がどっしりと中央にいることで、相棒の喜田拓也も思い切りよく狩りに行けますよね。またルーズボールや高いボールをおさめてくれるから、マルティノスや齋藤学の切替も生きるというものです。
前向きで、ひたむき。
スマートでかつ、泥臭いことも厭わない。
「チームの結果が自分の結果」
今の中町公祐を中心にマリノスの試合を見るのも、悪くないと思います。
<br>
皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。
[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)