何度でも繰り返します。
ナビスコ杯はJ1リーグに繋がっている。11人で戦えるはずもなく、新たな選手たちの台頭を待っている。
これもまた真実です。
リーグ戦でベンチスタート、もしくはベンチ外の選手たちばかりのスターティングメンバー。特別指定の高野遼含めて、柏戦のメンバーとほぼ同じになるそうです。
実績のある兵藤慎剛や栗原勇蔵、伊藤翔のことを、モンバエルツ監督は「レギュラーだ」と言います。
監督によれば、レギュラーは11名ではなく、14〜5名いるのだそうです。そこに間違いなく、兵藤や栗原は含まれるのだと。
無論彼らにとってみれば、レギュラーと言われながらもリーグ戦の出番があったりなかったりという日々には満足できるはずもありません。
しかしながら本当に崖っぷち、というと言葉がネガティブですが、今宵の期待であり、最注目は天野純。
下部組織育ちの、大卒3年目。やはり崖っぷちといってもいいかもしれません。というのも、大卒で主力に定着した選手は兵藤以降、残念ながらあまりいません。渡邉千真は間違いなく主力でしたし、佐藤優平ももし今もマリノスがパスで繋いで崩すサッカーを志向していたら違ったのかもしれませんけども。
とにかくリーグでの実績がほとんどない25歳は微妙なお年頃。マリノスの選手であることと、出場機会を得ることの天秤が徐々に、しかしながら確実に後者に寄っていく頃です。
繊細なタッチ、幅広い視野。フリーキックも巧い。ただ、いいところまで崩しても、少しだけ精度が足りない。
でもプロの連中は皆、そのほんの少しの精度を巡って生きているのです。巧さという輝きも、ただ光っているだけでは意味がない。
自身もよく分かっています。
「もう惜しいでは意味がないし、ゴールやアシストが必要。イメージはできているので、精度にこだわる」とは本人のコメントです。
今年の開幕戦スタメン出場も、もうまるで昔のこと。遠藤渓太の台頭、マルティノスの加入、精度という点で絶対的な存在の中村俊輔は好調。
これまでもいた中村俊輔の代役を求められ、その重荷に応えられなくなってしまうのでしょうか。
それとも、ワザと精度とほんの少しの運によって、道を切り開くでしょうか。
巧いだけの選手なのか、勝たせられる男なのか。私は得点やアシストにこだわるのではなく、その精度という課題にどう取り組み、どう進捗したかを見せつけて欲しいと思います。
でもね、難しいですよね。精度を高めるったって。急に高まらないですよね。やるしかないのは本人だってわかってる。もし、このパスがズレたら…とか考えたらビビっちゃいますよ、普通。
何も結果が欲しいのは天野純だけではありませんが、一番この一戦に賭けてほしい男です。
多分おれならビビる。けど、天野純はビビらない。たとえ途中に的外れがあったとしても。最後まで、高精度を目指して。
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