負傷した小林悠には気の毒でしたが、その離脱による代替で、齋藤学が追加招集されました。
あのブラジルW杯以来、約2年ぶりの代表選出となります。
開幕から1ヶ月で、得点こそ1のみですが、キレのあるドリブルが戻り、非常に楽しそうにプレーできていたのはマリノスの試合を見ている方ならご覧の通り、という感じ。
したがって先日の代表選考の合宿に選ばれたことは不思議なこととは思いませんでした。
もっと言えば、現在の序列的に招集メンバーの中に入れないことも織り込み済みだったように思います。
したがって同ポジションの選手の離脱は千載一遇のチャンスだったと言えるでしょう。
今回、残すはホームのシリア戦の90分だけです。すでに最終予選進出を決めた両国ですが、1位通過がかかりますし、最終予選での組み分けに影響があります。
先発出場は考えづらく、残り10分〜15分の投入というところが妥当か。でも頭から見たいです。スーパーサブも出来るとは思うんですがね。
思い出すのは何と言っても、ブラジルW杯のグループリーグ第2戦、一人少ないギリシャとの一戦でした。
守勢にまわったギリシャを崩せずにスコアレスのまま、ジリジリと時間が経過していく中、マリサポならずとも、齋藤学待望論が巻き起こります。
しかしここで使う場面のために呼んだんじゃないのかという声もザッケローニには届かず。交代枠を一つ残したまま、引き分けに終わるというあの無念。学には、W杯のピッチに立つ機会はついぞ訪れませんでした。
そこから代表そのものから遠ざかり、約2年。
指揮官が代わってハリルホジッチが選んだその理由は間違いなく「スピード」。
事実、合流した練習では、酒井高徳とともに、右サイドからクロスを上げる役を務める中でハリルホジッチ監督からの直接指導もありました。
酒井によれば、一瞬のスピードで相手を置き去りにして、相手が寄せきる前にクロスを上げることがこの日のテーマ。クロスの精度も大事ですが、学の得意そうなやつです。
今、ゴール数はともかくとして、得点やアシスト数では計れきれない学の貢献度は大です。
本人にも名実ともに自分がマリノスの攻撃をけん引するんだという思いが強まっているように感じます。
多少強引に突っかけてロスしたっていい。それが齋藤学の持ち味だから。
抜き去りの美学。天が与えたその才を、世界に魅せるチャンスが再びやってきた。
もうそのチャンスを逃してほしくありません。強引でも、仕掛けて、突っかけて、倒されて。
切り拓くのは、ただのドリブルコースじゃない。世界に繋がる道だ。
その先には、新しい齋藤学がいるような気がしてならないんです。
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