劇的な勝利があれば、痛恨の試合もあります。特に2ndステージ序盤は全体的にひどかったわけですが、なかでも清水戦の逆転負けは、内容と結果ともに最悪のものでした。
ただ結果的には、7月29日のあのナイトゲームがマリノスにとって最近の敗戦となっており、あの後から反攻が始まりました。
一方の清水にとっては、ここまで2ndステージ唯一の勝利であり、監督交代したものの事態はさらに悪化し、ついに降格が決まってしまったのはご承知の通りです。正直に言って寂しい気持ちです。
少なくともマリノス戦の清水には気迫がありました。マリノスからすれば、あの敗戦はなんだったのか。たまたまだったのか、自分たちが弱かったのか。いずれにしてもあの試合を落としているようでは、優勝を語るなんておこがましいという醒めた自分もいます。
オリジナル10の初降格のたまに話題になっています。そりゃ落ちないに越したことはありませんが、20年、50年とやっていれば落ちることもあるでしょう。オリ10の降格未経験なのは、鹿島、名古屋とマリノスの3クラブだけだそうですが、落ちてしまった現実を嘆くより、それにどう対処し、立て直すかのほうが大事ですよね。
清水の場合、一度掛け違えたボタンをそのままにして何年も走り続けてきたツケが大きいと言われています。監督人事しかり、世代交代がうまくいかなかったことしかり。実はガンバが躓いた時と同じ現象なのでは、と思う次第です。
とても他人事とは思えません。マリノスも、今年かわった監督がハズレを引いていたら、さらにアデミウソンが不在だったら、もう立て直しがきかないくらいに迷走していたことは容易に想像がつきます。それくらい、結果は紙一重。そして実力は僅差です。
僅差を表す事象として、残り5試合になったJ2リーグのことをご存知でしょうか。来季の全22チームの顔ぶれで、決まっているのは清水エスパルスただ1チームです。残り21チームは未定。
混戦であるがゆえに、プレーオフ圏の6位以内に入る可能性が上位15チーム以上あります。またJ3への降格か、もしくは入替戦にまわる可能性も、理屈上は9位の熊本にまで残っています。
したがって、今J2にいるチームで来季もJ2で戦うことが確定しているチームは1つもありません。大混戦のカオス。
清水のことをくさしているのではなく一般論として、それほど拮抗したJ2を舐めると、えらい目にあいます。1年でJ1に返り咲くのか、J2の沼に足を取られて、じわじわと染まっていくのか。闇雲な力で圧倒できるほどの差は保持していないはずです。
本当の力が試されるのはうまくいっている時ではなく、歯車が狂った時。責任転嫁ではなく、真の問題点を探る力はあるか。勇気を持って改革できるリーダーはいるか。…言うのはあまりにも簡単ですけどね。
甲府は樋口監督を諦めて、佐久間GMが後を継ぎました。バレーの加入もあって、見事に勝ち点を伸ばしました。清水は何が違ったのでしょう。
マリノスで言えば木村和司、清水は大榎克己。クラブOBのレジェンドの監督就任がいけないとは言いませんが、何かバイアスがかかって、次の打つ手が遅くなってはいないでしょうか。
清水サポの太鼓のリズムと、オーレオーレオレオレ!の踊りが好きです。クラブ一丸となっての復帰を陰ながら願っております。
ヨソモノのくせにとか、上から目線だとか、言われてしまう可能性も考えましたが、エールのつもりです。
また、人のふり見て我がふり直せ!でもあります。将来、中村俊輔監督が実現したとして、我々は冷静で公平目を持てるのでしょうか。
長谷川健太のように、ぐうの音も出ないほどの実績を残せば、何の心配もいらないのでしょうが、おっと、それはまた何年も後のお話しでしたとさ。
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