からい、からすぎます。
駅前で食したお好み焼きにおたふくソースをかけ過ぎたのもありますが、三門雄大のホールディングを取られた、あの場面です。
うーん。前半のアディショナルタイム、ふー、やれやれ。シュートは5本ほど撃たれたけど決定機はほぼなかったぞ。後半勝負じゃけぇ！ と思っていたら、PKの判定。ここでやられるわけにはいかない！と、気合を一層高めたであろう三門のことを責める気にはなれません。
むしろ三門について言えば、ほぼ消えていた時間帯と、たまに持てばパスミスという平時の貢献度の方が気になりました。中町公祐が、伊藤翔と交代させられる際に、おれ？おれなの？とキングカズを彷彿とさせるジェスチャーで不満を露わにしていたのは、そういう意味かもしれませんね。
つまり今日の出来と、相手がブロックガチガチの展開なら三門が交代でしょう、と。
中町は俊輔の近くでプレーを心がけ、またセカンドボールを回収し、素早くさばくという点では及第点だったと思います。スタンドのマチチャントに応える仕草は闘争心十分。彼もまた、我慢のときをどう乗り越えるかというフェーズにいます。
ドウグラス。徳島時代にマリノスが目をつけておくべきでした。彼と高崎は去年のJ1でも通用して、大奮戦していましたからね。いいボールが入れば、あれだけの仕事ができるって今更思い知るわけです。PKのキックも、2点目も素晴らしいものでした。
2点目のシーン。マリノスが前掛かりになれば、広島が狙うのは速いカウンター。だから、後ろに重心を置きつつも…。その狙いは当然分かっていたのに、俊輔のロストは痛恨でした。ひょっとすると、あの場所でフリーキックをもらいたいという考えがあったかもしれません。一番リスクが少ないと考えられている俊輔が取られるといきなり大ピンチ。ファビオが一度は立ち塞がるも、ミキッチのナイスクロスにまたもドウグラス。ファビオは足を伸ばすあの対応しかできなかったのか…。
これで勝負あり。ガンバ戦でもここから2点を追いついたわけですから、もちろん下を向く選手はいません。工夫を凝らして、広島ゴールに迫ります。
いや、「迫ろうとした」がより正確かも。残念ながらドウグラスも佐藤寿人もいないんです。俊輔はもちろん、淳吾も兵藤慎剛も、アデミウソンも悪かったのではありません。気持ちがこもっていないのでももちろんない。1トップに相応しい、仕上げを行うスペシャリストがいないのです。
エリク監督の求める「縦に早く」は概念としては分かります。ですが、それをしたとて仕上げる技量と押し切るパワーが足りない。
かといって、ショートカウンター頼みの偶発サッカーも1〜2試合うまくいくことはあっても、長期的には無理でしょう。
未だに整理されない、横浜の、いやエリクメソッド。やがて下位のチームと当たる頃にはそれなりに結果はついてくるかもしれませんが、上位相手には現状これがやっと。
したがって今のクオリティの広島なら、10回やったら7回は負けるくらいの感じでしょうか。その中でああした辛いPKがあっては、もう順当負けとしか。
年間でも8位に後退。セカンドステージは無理筋として、残りは勝ち点12差の年間3位以内を大逆転で狙うのが唯一のプレーオフに進むモチベーションと言えましょう。
新監督の1年目、テストの期間中はともかくとして、やや不可解な用兵が出ています。これが新しいマリノスの形、というのを明確に見せて欲しい。たとえそれが来季以降に花開くものであったとしても。
現実は厳しい。でも、上を目指すしかありません。
夜、アストラムラインという随分と遠回りする電車で街中まで帰ります。汗と憂いを連れて戻ったホテルにはなぜかジャイアンツの選手たち。カープを降して連勝とあってどこか和やかです。
日中、マリノスの宿と噂されたホテルを訪ねたのですが、まさか、広島の宿でした。おっとホームゲームでも泊まり込むんですね。
ガッカリする我々。このようにマリノスの今もまた、チグハグなのです。だからと言って、何をするかって、次の試合へのいい準備をするってことに尽きるでしょう。崩壊の危機とか、監督の責任がとかがたがた騒がない。大丈夫、まだまだこんなもんじゃないって言いながら応援したいと思います。
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