【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

スポナビブログの閉鎖に伴い、引っ越し。無くなっちゃうのは忍びなかったのでアーカイブです。基本、更新はしない予定

仕切り直し、もう一回仕切り直すしかないだろ(鹿島戦)

中断期間、とはいえたった1週、試合がなかっただけなのに、身体も心も錆び付いてしまったのか。

最初のコーナーキック、最初のチャンスと言ってよかった。念入りにマークを確認するマリノス守備陣を横目に、柴崎岳は冷静に、嘲笑うように、素早いリスタートでショートパスを選択する。

カイオをフリーにしてしまう痛恨、手遅れだった。左サイドのいい角度から射抜かれてしまう。立ち上がり、呆気ない失点劇だった。

そして、伊藤翔をトップ下に起用した意図は不発。三門雄大喜田拓也の対応はボールを自由に運ばれる分だけ後手に回り、思うように相手陣にボールを運ぶこともできない時間が続いた。

アデミウソンは完全に孤立し、齋藤学はタッチミスが多くて何をやっても空回り。頼みは藤本淳吾プレースキックだが、あと一歩枠に行かない。

この試合で、250試合出場(J1リーグ戦)を達成した小林祐三は、いい攻撃参加を見せるが、最後の最後でなぜ打たない!は30分過ぎ。アデミウソンが相手を引きつけ、後ろから追いついてきた三門に出したパスは秀逸。距離はあったもののフリーだったので、ここは決めて欲しかったが三門のシュートは枠外。

マリノスに流れが傾きかけてきたかな、なんとか前半のうちに追いつきたいと思ったら、柴崎と土居聖真に中央をぶち抜かれてしまい、前半で2点目を失う厳しい展開となった。

2点を追う後半6分で、早々に藤本淳吾から兵藤慎剛にスイッチし、15分には持ち味を出せない伊藤翔からラフィーニャへ。

だがこれらの交代策は、どちらも有効ではなかった。兵藤はアデとの動きが合わないし、特にラフィーニャは、守備面の課題を意識したのか、チグハグなランばかりが目に付く。無理なチャレンジ、言い訳のような守備。

一時期、三門が前に上がった時間帯を除いて、ほぼ出足で負ける展開は、開幕戦以来、記憶にない。はっきり言えば、噂に聞くよりも遥かに鹿島はソリッドで戦闘的だった。思えば開幕戦もふわっとした入りで、早々に失点してペースと勝ち点を失ったのだった。開幕から3ヶ月、ほぼ全チームと一巡戦って、また脆さを見せられたの厳しい。

監督が代わって最初の試合で見せた欠点は、そのまま顕在化しなかっただけで、改善していなかったのだろうか。

甲府戦で確認できた、誰が運ぶのか、誰がゲームを作るのかの問題も放置されたままのような気がする。さらにセットプレーからやられるのも、またかよという思いがある。ただし中澤佑二の言うように、セットプレーを警戒するがあまりに執拗にヘディングに備えた、その警戒感のバランスを鹿島が強かにショートコーナーで突いてきたとも言えよう。

はっきり言って相当に悔しいが、調子のいい鹿島と悪いマリノスがぶつかった結果としては、妥当なようにも思う。それくらい、もうやられすぎてしまった。だから、相手が強かったと片付けてしまい、2週間トレーニングを積み重ねた結果の見えなかった「チームとしての機能」を問題視すべきではないか。

いろいろ試したが、まだこれだという形が見えたと思えない。前に運ぶ問題を改善するなら、喜田に代えて兵藤とか、ファビオに代えて富澤清太郎とか、そんな工夫も要るだろう。

はい、リセット。リセット。

残念ながら下位にはそれなりに勝つが、上位チームと力比べをするとだいぶ厳しい。順位も戦績もその通りになっている。エリク監督は、明確に策士というより正攻法の監督だ。「けたぐり」とか「ねこだまし」をかまさないと、勝つのが難しい相手との差をどう埋めていけるか。

「そこそこ、いいチーム」でおわってしまうわけにはいかない。

<br>

皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)