【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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のどかな街なのに、いろんなところにサッカーがあった

土曜の朝に松本に車で向かった人は、ほとんどが巻き込まれた。

中央自動車道、相模湖インター付近でのバイク事故をはじめとする一連の事故、事故、事故。「15kmの渋滞で通過に70分」という案内が出ていたけれど、実際にはその倍くらいの時間を要した。

ピクリとも動かない渋滞は本当にメンタルが疲れる。試合開始が夜7時だから、さすがに試合に遅れるまでの心配はなかったが、アウェイの洗礼的な出来事だった。

途中にたくさんのマリサポ車と接近。後ろにステッカーを貼ってる人が多く、あるいは車中からユニを着込んでいる人も少なくない。

松本旅行を兼ねているために一緒に連れて行った87歳の祖母(さすがに宿でお留守番)は、あまりのマリサポ車の多さに、渋滞しているのは皆マリノスのせいだと思い込んでいた。違うって、事故、事故!

ホテルに山雅のポスターが貼ってあるのはまだしも、街中には山雅ロゴ入りのタクシーが走り、地元の新聞も山雅一色。

圧巻だったのは「山雅街道」。広い道ではないがスタジアムに通ずる道が、とある集落を貫いている。

その両脇には、ノボリと旗がびっしりと飾られる。田んぼの中に旗が立っているところも。聞けばホームゲーム開催日だけ、地元の方たちが一斉に飾りつけを行うそうだ。「敵地」と呼ぶにはあまりにものどかな風景なのだが、なるほど、この旗の数だけ、スタジアムの外にも山雅を後押しする人々がいる。そのことだけははっきりと知らされるわけだ。

関心も高い。

タクシーの運転手さんも、ホテルのスタッフも、口々に試合結果を尋ねてくる。

やっぱりマリノスさんは強いわ。山雅も調子良かったんだけどね。

そんな会話は、翌日になって松本の街を出るまで続いた。それは泊まりがけのマリノスサポが多くて、翌朝の松本城にもマリサポが溢れかえっていたせいもあるけれど。私自身は泊まりがけで遠征したのは初めてのことだったので驚いた。

そして、松本はそんなに大きな街ではないのだけれど、本当に多くの人が山雅に関心を寄せているし、誇りに思っていることも想像以上だった。ホームゲームの日に、いろんな地域からサポが松本を訪れることも楽しんでいるようだった。

J2をわずか3年で通過し、急速にJ1まで上がった今は、人気という点では絶頂かもしれない。後はどのくらい根付くか。以前は3万人、4万人が当たり前だった新潟でさえ最近は半分程度にまで集客が落ちてきている。ただそれでも平均的なチームより動員は多いわけで「半分が残った」とも言える。

松本には根付くだろうか。一過性で騒ぐだけではなく、地元になくてはならないものとなるかどうか。勝っても負けても愛される存在であってほしい。それはなかなか首都圏のビッグクラブと言われる存在には真似できないことかもしれない。少なくとも、ホームゲームがある日の街はガラリと変わる。そのムードを作ることは都会では容易ではない。

最後にお土産を買った売店で言われたことは、わざわざ遠いところを有難う。また来年も来てねということと、いっぱい買い物して行ってね、勝ち点だけ持って帰らないで、と。

そう言われたからではないが、帰路、車のトランクには地元の野菜、銘菓、酒など。

松本のサポたちに次会うのは、11月22日、セカンドステージの最終節だ!

直後にはチャンピオンシップを戦う予定だけれど、リーグ最終戦。今度は応援でも、街やスタジアムの雰囲気でも、松本の人たちを驚かせられたらいい。そして試合ではまた圧倒できるように。

なかなか遠かったけれど、とても楽しかったです、松本。

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