【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

スポナビブログの閉鎖に伴い、引っ越し。無くなっちゃうのは忍びなかったのでアーカイブです。基本、更新はしない予定

3番手だったGKが代表に選ばれた理由とは。

たった2日間の強化合宿、しかも国内組のみ。それでも、その中に仙台GK・六反勇次が選ばれた喜びと驚きは小さくない。

[日本サッカー協会](http://www.jfa.jp/news/00006134/)のニュースにも輝くその名前。川島を除けば、西川、東口、権田の次に六反がいる。

ほんの半年前まで、六反は3年間を横浜で過ごした。マリノス所属時、飯倉大樹のケガなど以外では、多くの期間を3番手のゴールキーパーとして過ごした。榎本哲也の壁に阻まれ、試合出場はごくわずか。

マリノスを去る際に、後輩GKの鈴木椋大田口潤人を2割増で応援してほしいという泣かせるコメントを残したのは記憶に新しく、人格的に優れた選手だったのは間違いない。

仙台加入、開幕から2戦は関が出場したが、ナビスコでの伊藤翔のPKストップも効いたのだろう。3節以降、8戦連続で先発しており、守護神争いでは逆転したと見ていいだろう。

だが、仙台は現在リーグ5連敗中と苦しんでいる。[六反自身のブログ](http://rokutanblog.main.jp)からも、試合に出られる充実と結果が伴わない苦悩が伝わってくる。

それでも、先発出場し始めてから2ヶ月足らずで日本代表候補に入った。サプライズを用意したのは、GKコーチのリカルドロペス氏ということになるのだろうか。

この人はアギーレ監督時代からコーチを務め、ハリルホジッチ監督に交代後もそのまま協会が職につかせるほど手腕を評価されているそうだ。

188センチの大型サイズも魅力に映ったことだろう。さらに、チームが苦しくても、六反の堅実なプレーが評価された。マリノス在籍時代にも、松永コーチからGKとしての基礎能力の高さは榎本らと比べて遜色ないと評価されていたと聞く。

GKは試合に出られるチャンスが限られる特殊なポジションだ。なかなか序列を崩すことも困難だと言われる。むろん、代表候補選出だけで、榎本、飯倉のほうを高く評価していた松永コーチが節穴だったというのは早計だろう。

28歳と若くはない。けれども、代表に呼んで間近でプレーを見たい、テストをしたい、そう首脳陣に思わせる大型GKの魅力があった。その事実が素晴らしい。マリノスでは選手としては不遇だったかもしれないが、そこでコツコツと成長すべく努力を続けたから今がある。そのことも素晴らしい。

がんばれ、六反。次もその次も呼ばれるように堅実にプレーし続けてほしい。

そのことがメインニュースになる程、マリノスの選手に関する話題は静かだ。もう慣れてしまった。中村俊輔中澤佑二の全力プレーを見られるのはマリノスだけ!みんな、スタジアムに行こう!とは言うものの、代表選手の不在は伸び悩む観客動員にも関係しているだろう。やはり代表の看板は欲しい。

けれども、ほんの半年前に、六反が代表に名を連ねるなんて誰が信じたろうか。岩波、浅野、谷口などフレッシュな初選出の一方、遠藤康杉本健勇など中堅も。

今はまだ、今後も多くの選手がテストされることを予感させる。門は開かれている。

Jの先に日の丸がある。逆に言えば、Jでの試合出場なかりせば、それも無理な話。

六反が教えてくれ、勇気をくれた。そのことを強く感じているのは、かつての僚友であるマリノスの選手たちのはずだ。

<br>

皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)