【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

スポナビブログの閉鎖に伴い、引っ越し。無くなっちゃうのは忍びなかったのでアーカイブです。基本、更新はしない予定

アデ、三門、喜田に共通する才覚とは

うーん、謙虚。[日刊スポーツ](http://www.nikkansports.com/m/soccer/news/1467102_m.html?mode=all)によると、アデミウソンは初得点後も一切おごったところは見せなかったようだ。

そもそも風貌が、「悪そうな奴はだいたい友達」だと以前に触れた。それに加えて、あのメガネを模したヘンテコなパフォーマンスが加わり、これはもう調子に乗って天狗にでもなるのかと思った。

ところがカナリアの10を背負う21歳、Jリーグはブラジルよりもダイナミックでパススピードや展開が速い。勉強になっている、と話した。

勉強になっている。なかなか、言える言葉ではない。もちろん、得点という結果が出ていないうちに、日本はレベルが低い、などとは誰も言えないだろう。

だがこの選手は謙虚だ。

スカパーのヒーローインタビューに答えた時、冒頭と最後に2回、オブリガードと言った。とくに最後は「アデミウソン選手でした、ありがとうございましたー」とインタビュアーに言われたのに、そのままカメラの前に残って、サポーターへの謝意をまだ伝えてないよ、と言わんばかりにオブリガードを繰り返したのだ。

来年の五輪やその先にビッグクラブでプレーする夢を持ってプレーしているはずだが、腰掛けという意識でなく、ここで結果を出したい、チームを勝たせたいというのが伝わってくる。

三門雄大喜田拓也。彼らが先発に名を連ねても驚く者など居なくなった。「先発に抜擢」とももう言われない。

だが恐らく彼らは自分がレギュラーに「定着した」などと露ほども思っていない。実際、ここまでのエリク監督の起用を見ても、「絶対」「聖域」などとは無縁のチームになっている。だからこそ彼らはチャンスを与えられたし、掴むこともできた。ゆえに彼らも到底絶対ではない。

その中で定着していないまでも、何試合か続けて先発を続けられているのは、出し切る強さがあるからだ。ハードワークをやり切れる。

アデも同じだ。走行距離が少ないのは手を抜いているのでなく、たぶんプレースタイル。それとコンディション。足が止まるのは褒められたことではないけど、コンディションが整わなくても出し切ってきた。その姿勢は誰よりもエリク監督が見てきた。もちろん、ワンタッチで局面を変えてしまうスキルがあった上での話だが。

総じて言えることは、メンタルが強いこと。このことを巧みに表現することはできない。ここで手を抜いたらすべてを失ってしまうのではないかという危機感が

強いかどうか。

本質的な起用をするエリク監督は、その危機感のある選手の心理を巧みについているし、結果としてメンタルが強い選手が重用されるのは必然の結果と言えるかもしれない。

マリノスには危機感の塊とも言える、中澤佑二中村俊輔という両御大がいる。その環境もまた凄まじい。

個人的にはそうしたストイックさをもつ選手は本気でリスペクトするけれど、私個人が弱っちょろいから、隙のある選手に別の魅力を感じ、共感してしまう部分もある。

話は変わるけれど、湘南戦の1点目が秀逸だったと[サッカーダイジェスト](http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=8797)で広島さんが書いている。

技術のデイテールがわかって勉強になったが、アデはスキルがある上に頭がある。さらに頭があると言えば兵藤慎剛。こんな選手たちがコンビネーションと一瞬の閃きで相手の守備陣を翻弄するというのだから、楽しいに決まっている。

アデの待望の初得点後、たくさんの選手が祝福の輪に加わった。試合後には俊輔も抱擁。これも彼が真摯に努力してしたことを多くの選手が認めている証拠だろう。ただ上手いだけなら、こうはならない。

アデとも一緒に勝ちたい。タイトルを取りたい。いや、自らのために、またマリノスのために死力を尽くせるすべての選手とともに。

そんな試合をしていれば、お客だってまた増えるさ。

<br>

皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)