【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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最大収穫は俊輔とラフィの復帰。これからの戦い方はガラリと変わるか?〜ナビ4節・名古屋戦(パロ瑞穂) 0-1

前半終了前のラストプレーとなったPKを闘莉王が決めて1-0。この日唯一の得点シーンとなった。矢野を倒したとされる兵藤慎剛のプレーは、確かに手で体を抑えてはいるけれどもウーンという感じ。

では後半にラフィーニャ闘莉王に倒されたシーンは?? 帳尻を合わせるには十分なプレーだと感じたが、岡部主審はノーホイッスルだった。

マリノスが最もゴールに近づいたのは前半にアデミウソンが不思議な体勢からあげたクロスに藤本淳吾が飛び込んで頭で合わせたシーンだったろうか。これは楢崎の正面に飛び難なくキャッチされてしまった。

前半に出場したメンバー同士の意思疎通は難しそうだった。つまり、練習試合がほぼないためにこのメンバーでのパス回し、細かくボールをもらいに顔を出すなどが出来ていない。

淳吾と兵藤はよく走っているが…効果的かと言われると微妙であり、熊谷アンドリュー中町公祐が攻守において持ち味を出していたようには、私には見えなかった。

ナビスコの勝敗表に目を向けると、2試合残して勝ち点を10に伸ばした名古屋はほぼ「当選確実」で、もう1枠は大混戦だ。1勝2敗で6位に後退したマリノスだが、2位までの勝ち点差はまだ2。

神戸、山形、川崎を直接叩くチャンスを有していて、仮に最終勝ち点が9〜10でも突破できる可能性があがっている。それでも残り試合すべて水曜開催なので、エリク・モンバエルツ監督はこの日のようなターンオーバー、調整台と割り切って戦うだろうか。

この日のテーマは勝敗以上に、俊輔とラフィーニャの試運転にあった。二人は揃って55分に登場。ATを含めて40分、ピッチに立ったことになる。

「まだまだピッチに立っただけ」と「ようやくピッチに立てた」という感情が彼らにも交錯していることだろう。それぞれ、怪我による辛抱と戦い、同じ日に復帰を果たした事実は大きい。

何しろラフィのプレーは去年の8月以来だ。この日は、あの頃に見せていたラフィの近く、高い位置でプレーする俊輔ではなかった。そのことがエリク監督には不満なようだ。

俊輔は監督の意図は分かっていたはず。では、上がらなかったのか、それとも上がれなかったのだろうか。

その両方ともだった気がする。コンディションとしてはまだまだ。試合に出てみて初めて、どれくらいやれるかが分かる部分がある。やってみたら、「これくらい」だった。

プレースキックの精度も、簡単に足を引っ掛けられてしまうのも、終了間際に比嘉祐介に出したごく短いパスに反応してもらえずにずっこけたときも。

エリク監督のここまでの功績の一つには、俊輔無しでは何もできないとまで言われたチームを2ヶ月間、別の戦い方をさせてきたことがあげられる。

ここまでファビオと三門雄大ボランチ定着や、あっと驚く喜田拓也のトップ下起用もあった。またアデミウソンを生かす試みは成果が出ているとは言い難いが、型にはめるでもなく、いる選手ありきに戦い方を変えるでもなく、その中間のやり方ができる柔軟な戦い方をとってきた印象がある。

次なるフェーズに移行する時が来た。俊輔とラフィの復帰だ。今作ってきたベース(これは彼らが開幕直前に抜けたから生まれたものと言って良い)に彼らを順応させるのか、それとも彼らが新たなベースになるのか。シーズン始動時に立ち戻るなら後者だが、一定の手応えを得た今でもエリクはそこに立ち戻るだろうか。

個人的予想、願望は後者。俊輔とラフィがプレーしやすい環境のほうが結果が出る気がするからだ。ただし土曜の湘南戦で2人がスタメンに名を連ねるかは別の話。それにはコンディションの問題もあるし、まだトレーニングも含めた監督の試行錯誤は続くだろう。

ただ、この日が「第二の開幕」となったのは恐らく間違いない。連戦が続くのを好機として、いろんなスタメン、戦い方が見られるはず。

どんなマリノスに進化していくか。とくと楽しもうではないか。

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