前提に7連戦という過密日程がある。
その中で、エリク・モンバエルツ監督は、前週のリーグ戦から大幅なメンバー変更を示唆。温存であり、怪我から復帰する選手の調整の場でもある。
対する名古屋・西野監督は、序盤のリーグ戦で躓くも、ここに来て連勝を収めたことから「継続」を選択。ベストメンバーで試合に望む。
ナビスコでのいわゆる「ベストメンバー規定」が大幅に緩和されてから2年目。以前だったらエリク監督のやり方は、カップ戦の軽視につながると問題視されただろうか。
海外では当たり前のターンオーバー。国内には薄れたとはいえ、まだ根深いベストメンバー思想。Jで1年目のエリクが前者を選び、まさにベスメン規定の中で戦ってきた西野氏が後者。偶然ではないかもしれない。
リーグ戦とカップ戦、この両立は世界中で行われていることだが、リーグ戦を「優先」することが、カップ戦の「軽視」に繋がるという考え方が短絡的で、時代錯誤なのかもしれない。
リーグのためにカップがあり、カップにはタイトルとしてのリスペクトがあればいいのではないだろうか。ま、ヤマザキナビスコさんの心情を考えた結果、カップ戦にもベストメンバーを!という発想そのものは理解できるけれど。
従って、この試合に勝てば、ほぼ予選通過が確実となる名古屋からすれば、ホームだしここで勝ちたい。
マリノスは勝たなければ、残り3試合で全勝ペースが必要になる。ナビスコを本気で狙うならもちろん大事な試合。
怪我に泣かされた選手は両軍多い。マリノスならこの試合での復帰が見込まれるラフィーニャと中村俊輔の他に、奈良輪雄太や端戸仁。名古屋には田口、大武、野田など。
その点では、マリノスの方が、柱が早く戻ってきた。この二人の途中起用は確実であり、前半と後半ではまるで別の戦い方になる可能性が高い。
ただ、この試合の結果に限って言うならば、期待すべきは復帰&試運転の2人ではないと思う。
藤本淳吾、中町公祐。もっと出番が限られている熊谷アンドリュー、比嘉祐介。このようなチャンスが与えられるのは、ターンオーバーのメリットだ。
それぞれ課題はある。でも明確に長所もある。そしてレギュラーには怪我や不調もつきものだ。その際に、代わりに抜擢されるのか。それとも他のポジションの選手に穴埋めされてしまうのか。全てはその選手次第。
俊輔とラフィーニャの復活祭、だが、あえてそこに注目していきたい。
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