俊輔が静かに準備を進めている。実に、静かだ。
14日の練習で、ミニゲームにも出場し得点を決めるなど、すべての練習を離脱することなくこなし、ついに完全合流が成った。左足首の遊離軟骨除去手術からちょうど2ヶ月だ。
練習後のコメントが[
【横浜】左足首負傷から完全合流の俊輔。「今はパワーが溜まっている感じ」
](http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=8578)として掲載されている。
先週までは走るたびにその後に痛みが出たそうだが、この日は一切なかったという。それで、やれるという手応えをつかんだのだろう。「今はパワーが溜まっている感じ」と、早くサッカーで、実戦に挑みたいという意欲が漲っている。
とはいえ。「まだ監督には何もアピールできていない」として、レギュラーを再奪取するという位置付けで現在の自分を認識しているのが俊輔らしい。そこには奢りや油断などが付け入る隙を感じさせない。
そういう考えのもとにあるもの、明日以降に書きたいのだが、先週発売されたWorld Soccer Kingのインタビューに詳しい。
かいつまんで言うと、ベテランの域に入ってきて、監督が代わるとともに自分の志向と違うサッカーを求められても、自分は常にどうしたら、使ってもらえるかから考え、実行するというもの。
自分の軸はこれだという確固たるものがありながら、どうしたらそれを生かせるのか、柔軟性を兼ね備えているから、どんなサッカーにも順応できる。少なくとも順応する最短の努力ができる。
ずっとサッカー小僧であり、真っ白な状態であることを意識しているという。
実績もプライドもある。
けれども、「今どうか」においては、それらがなんの意味もないことを心の底から理解している。だからこそ、試合に出続けたいという強い意欲を持ち続けられるのだろう。
久々の長期離脱となったわけだが、それでも心配はないと言い切る。しかも、出遅れたのではなく、「自分の弱いところを鍛えられる時間でもあるから、楽しかった」とどこまでも前向きなコメント。
そこには、現在も離脱が続く、端戸仁や仲川輝人を念頭においての「焦るな、腐るな」というメッセージが込められている気がした。
確かに、試合勘や、スタミナ面など不安がないわけがない。ようやくスタートラインであり、これぞ俊輔というプレーが見られて、はじめて「完全復活」と言える。それにはどのくらいの時間、試合数をかければいいだろうか。それはやってみなければ、俊輔本人にも分かるまい。
だが、体や技には時間が必要でも、メンタルは今までと変わらないのは本当に心強い。まず、強いメンタルさえあれば、他は後からついてくる。
俊輔のプレーがもうすぐ見られる。その事実だけでも今週の残りは頑張れそうだ!
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