7試合もやって1試合も勝っていない。日立やナクスタ以上の偏った戦績で、ある意味、鬼門と化しているかもしれない。
我らがホームスタジアムで、こう何度も戦って、全く勝てないのは仙台ただ1チーム。三ツ沢では勝っているが、日産は2分5敗。確かに去年、ユアスタでは逆転勝利をあげたが、これも4年ぶりのことだった。
赤嶺真吾、ウィルソン。特にこの二人、マリノスキラーである。角田の強くて荒い中盤にも手を焼いた。ただし、今は赤嶺も角田もいない。
さらには先月、ナビスコ杯で0-1。お互いにメンバーがだいぶ入れ替わっているとはいえ、ウィルソンにやられ、今季加入した六反勇次には伊藤翔のPKを止められた。
開幕こそベンチで迎えた六反だが、あの試合を境に、先発に定着しつつある。完封という事実、それからPKストップという誰にも分かりやすい結果でMOMと呼ばれたことが奏功したのだとすると、マリノスはとんだ恩返しをされたものだ。
しかし、マリノス在籍時から、六反はJ1で十分にレギュラーを張れる実力があると言われてきたが、本当にそうであることを実証して見せたのは素晴らしいことだ。これからもぜひマリノス戦以外で、バンバンシャットアウトして欲しい。
去年4月、日産スタジアムでの仙台戦も衝撃的だった。相手は開幕から絶不調で早くも新監督を解任し、渡辺現監督に切り替えたばかり。しかし混迷の只中にいた仙台のほうが、吹っ切れたようにプレー。逆にマリノスは受けに回った。ああ、2失点。この試合を決めたのも赤嶺だったっけ。
土屋雅史氏による[小林祐三選手のインタビュー](http://www.jsports.co.jp/press/article/N2015041010422102.html)が大変面白い。なんか正解がないんですよね、サイドバックって。のくだりと、音楽の話、素顔が出ていて、あれこのライターった、こんなにマリノスに詳しかったんだと脱帽。
ぶっちゃけすぎて、吹き出したのは仙台戦の展望だ。
「 スッゲーつまんない試合になる可能性があるので(笑)。自分たちから能動的に動けている試合は鳥栖戦もそうですし、レイソル戦もそうですし、凄く良いサッカーができている、それこそ理に適っているサッカーができていると思うので、そういうサッカーを見せたい」
確かに、今までも仙台戦で幾度となくお目にかかってきた。それは選手たちもよく分かっている。けれど、それを言っちゃあ。
キーマンは先発2試合目のキーボーこと、喜田拓也を指名したい。今節、J-22に中島賢星が選ばれたが昨春、喜田はこの選抜チームの常連だった。今ではそこに選びたくても選べなくなったことに、まずは拍手を送りたい。
サイズは小さいが、メンタルは鋼。物怖じなんて弱者の言い訳は、彼の辞書にはないのだ。
魅力的なボール奪取能力と、意外なセンスのスルーパス。小椋祥平を上回るスケールを見せる日はそう遠くないのかもしれない。
だが来週には、絶対的な存在が戦列に還ってくる。俊輔のことを尊敬しているが、降参するつもりなどない。だから今、彼には結果が必要なのだ。
では点取り屋ではない喜田の価値って何か。2列目の中心に就かせても、3列目でも、ボールをおさめ主導権を握ることだ。相手にペースも、ボールも渡さない。
ナクスタも日立台も攻略した。ユアスタですら勝った。でもまだ仙台に、日産スタジアムで勝っていない。下平匠の鬼門ブレークゴールの炸裂もあるかも。
この1試合、勝てたら結構、上位が見えてくるぞ。
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