まあよく走ってるとは思っていたが…。
[J1第4節の走行距離が発表。柏から7年ぶり勝利の横浜FM勢が躍動](http://www.footballchannel.jp/2015/04/06/post81201/)
と、記事が取り上げられていて、それによると、兵藤慎剛、喜田拓也、三門雄大が13kmを超えて、リーグ全体でトップ3を独占したという。フィールドプレーヤーは180人いるわけで、その上位3傑というのはちょっとすごい。
この走行距離が長ければいいというものではないことは開幕戦が証明していて、この試合で120kmを走ったマリノスの数字は、大きく川崎を上回ったが試合結果はご承知の通り1-3で完敗。
今節はさらに上回る124kmだったのだが、柏も122kmを走っている。お互いに最後はガス欠になっていたところから、なんとか「マリノスが走り勝った」と言えるのが第4節の印象ではないだろうか。
何しろ今年から発表されるようになったデータなので、去年との比較がどうやってもできないが、マリノスはこれまでもこんなに走るチームだったのだろうか。
4節を終えて、マリノスの1試合平均の走行距離は全18チーム中1位の117km。あの軍隊アリ風ハードワークでJ2を席巻した、湘南や松本さえも上回る。これはだいぶ印象と違う。
逆に走ってないのは、17位が鳥栖で110km。最下位の名古屋ハードワーク107kmだ。マリノスと選手個々で比べると一人平均1km少ないことになる。
試合をじっくり見たわけではないが名古屋はなんとなくイメージ通り。鳥栖は…ハードワークが、売り物じゃなかったっけ?
1試合での最長走行は今のところ、湘南の高山薫が鹿島戦で記録した13.67km。
2位が柏戦での兵藤で、13.34kmとなっている。13kmを突破した選手は全体でも8名しかいないのに、兵藤はただ一人2試合で記録している。チームとしても走るし、その筆頭が兵藤という図式が浮かんでくる。
マリノスサポーターで兵藤を低く評価する人は少ないはず。しかしながら、ゴールやアシスト数では測れず、びっくりするスピードがあるわけではない彼の価値をうまく説明することができなかった。
「丈夫だしー、簡単にボールを失わないし、あっ、ポジショニングいいしー、なんか周りが活きる存在みたいな? とにかく良い選手だよねー」というように、私などには言い表しにくかったのだ。
ただ少なくとも後半の2つの褒め言葉は、走行距離が長いことで幾許かの説明は付く。ああ、本当に良い選手だったのだ。ひょっとして去年までも、人知れずずーっとダントツで走ってきたのだろうか。勤勉労働者。もしオシムがあのまま代表監督を続けて、彼の指導を受けていたら、バリバリの代表選手になっていたかも。
流行の言葉でインテンシティというのがある。プレッシャーや強度の強さを表す言葉だが、私にはその定義がよく分からない。ただ言えるのは、走ってれば勝つというほど、単純なものではないということだ。
それでも我慢比べではないが、マリノスよりも先に相手の足が止まるのを確認するのが痛快なのは間違いない。「走り勝つ」というのは、屈強な男のロマンとも言えるかもしれない。
しかし相手にポゼッションを許して、回されているボールを追いかけていても、距離メーターは上がる。あくまでも自分達に主導権がある上で走力で凌駕するというのは強者の戦法だろう。
ここに中村俊輔が加わってどんな化学変化を起こすか、楽しみである。
ただ夏場になってきたときに、この距離が保てるとは思えず、そこでどのように戦い方を変えていくのかも見逃せない。
いや、それにしても兵藤の走りは、すごい。
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