あのころはサブにいたのに、気づいたらレギュラーに変わっていた。そうか、あの試合が転機だったのか。
ルーキーでいきなり開幕スタメンを奪わない限り、誰にでもレギュラーに昇格する瞬間がある。
この仙台戦で、マリノスはアデミウソン、栗原以外の9名を、FC東京戦の先発メンバーから入れ替えると予想されている。けが人が出たわけではないのに、これだけのシャッフルは珍しい。
今後の日程面を考慮したこともあるが、それよりもまだ試合出場、ベンチ入りすらない選手に「チャンス」を与えるという点でこの決断はとても嬉しい。
「レギュラー組」も、所詮は今季未勝利。絶好調のチーム編成はいじりづらいが、今なら門はバッチリ開かれていると見ていい。
カップ戦要員という言葉には主力から一段落ちるイメージがあるが、それでも試合に出て、高パフォーマンスを見せるチャンスがあるのは素晴らしいことだ。
ただし、去年のACL、アウェイのメルボルン戦を忘れるわけにはいかない。それまで公式戦に出ていないメンバー中心で臨んだが、0-1という結果以前に、大きなインパクトを残した選手は誰もいなかった。それでは、与えられるチャンスの回数を自分の手で減らすようなものだ。
上に行くためには、現主力と同じ程度では足りない。圧倒的なプレーの差を見せる必要がある。それに、エリクがナビスコ杯では常にチャンスを与えてくれるかは別だ。これまでのリーグ戦では2試合とも交代枠を使い切っていないことからも、その点慎重で、樋口監督に似たものを感じる。
GK飯倉、DF奈良輪、栗原、富澤、比嘉
DMF熊谷、三門
1トップに伊藤翔。
とくに力を見せる必要がある9名が、戦えるのかどうか。大事な一戦となる。(予想はヨコハマエクスプレスより)
当然いずれの選手も高いモチベーションを見せており、結果を気にして消極的になるとか、そんな心配は無用だろう。
古今東西問わず、サブ組が元気で強いチームは、強い。慎重と思われるエリク監督がくれたチャンスだからこそ、なおのこと重要だ。
そして彼らがこじ開けるべきゴールマウスに立ちはだかるのが六反勇次というのも何かの縁か。昨年までの在籍した3年間、サブ組としてマリノスを盛り上げた選手。
飯倉にも、熊谷アンドリューにも、比嘉さんにもまさに今日。リーグ戦と趣きの異なる、内なる戦いを制するのは?
ナビスコの予選を突破できるかどうかと同じ、またはそれ以上に注目すべきことだ。
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