「自信は正しき結果からのみ得られる。」とすると、先のPSM松本戦での、和田昌士のプレーは非常に惜しいものだった。クロスバーをかすめたダイレクトのボレーは、球の軌道を抑えた技術の高いシュートだったと思う。
自身が反省して振り返るように、二度の決定機をものにしていれば、鮮明に和田の試合として記憶されたことだろう。得点にならずに惜しかったというよりは、その副産物が得られなかったことが惜しかった。
マリノスの攻撃という点では、最後方からのビルドアップを意識するなど、新しい試みがなかったわけではない。だが、目指しているもののはっきりした形は見えなかった。要するにアタッキングサードまでボールを運んだ後の話だ。
和田以外の新鮮な驚きは見当たらず、今はまだ停滞感が強い。
何においても進化は必要だ。「変わらないでいるためには、変わり続けなければならない」というやつだ。
ACLも結果しか見ていないが、スコア上は、近年の歴史の繰り返しを予感させてしまう。G大阪では今野の欠場によって、小椋祥平に先発チャンスが巡ってきたが、45分での交代となった。
ホームでの0-2の敗戦はもちろん残り5試合で挽回可能だが、痛い。さらには浦和も鹿島も負けてしまった。Jリーグ勢の停滞を感じさせる意味でもよくない。
△日本0-0韓国
●日本1-3豪州
●日本1-2中国
●日本1-2韓国
国籍で置き換えると第1節の星取りはこうなる。こう書くことで、よりショックが鮮明になる。
日程だとか、年俸総額が違うとか、ACLのプライオリティーだとか、以前にはいろんなエクスキューズがあった。だがそれだけでは説明がつかない。昨年、マリノスもグループを突破できなかったが、要するに実力不足。それに尽きる。
極論を言えば、強くなくても応援はできる。Jリーグにあまり興味のない人に、ちぇっ日本よえーな。アジアでぼろ負けじゃんと思われるのはしゃくだけれど、我慢は出来る。
けれども、同じ失敗を繰り返したり、明らかな欠点を放置されると、シンパシーは薄れる。
毎年、出場クラブが違うからなおさら風物詩のようにアジアで負ける光景を繰り返し見せられる。
マリノスで言えば、攻撃のメソッドに問題があるのは明らかなのに、適正なピースを入手できずに、あるいは入手しようとすらしない。
それは停滞というか怠慢というか。
せっかく開幕前で盛り上がる時期に来た。各チーム、1ヶ月に渡って新しい姿を見せるために、もっと強くなるために、厳しいトレーニングを積んできたはずだ。その成果を見せて欲しい。
ゼロックスを経て、来週は開幕戦となる。停滞している場合じゃない。
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