全治2〜3ヶ月と決まったものは仕方がない。誰だって体にメスを入れたくはない。しかも36歳、休むことは衰えにつながり得る。
キャンプインしてからの症状悪化、それを受けての手術決断は、止むを得なかったのだ。ネズミ(遊離軟骨)の機嫌が急に悪くなってしまったと開き直るしかない。
現実的には1stステージの終盤の復帰というのが妥当なところだろうか。5月末の松本戦もしくはG大阪戦、この辺りに間に合えば御の字といえよう。
それまで、俊輔がいない10数試合をどのようなプランで戦うのか、モンバエルツ監督には軌道修正が求められている。
「俊輔の代わり」という発想なら、藤本淳吾の名前を思いつく。元のプレースタイルならばハマりそうなのだが、ここまで監督の起用はサイドが中心で、代替要員という考えは監督にはなさそうだ。
同じく2年前に、中町公祐がトップ下を務めたこともあったが、これはこれでうまくいかなかった。やはり「俊輔の代わり」という発想そのものがよくないのか。
先週の練習試合では3年目の喜田拓也が躍動した。文字通り、縦横無尽に走り回ったわけだ。ここに佐藤優平も絡めば、軍隊アリのようなうるさい2列目になることだろう。従来のマリノスの中盤とはだいぶ印象が異なるガツガツ系が出来上がる。
フォワードという意味でも、ラフィーニャ、伊藤、矢島、端戸が出場できずに、高卒ルーキーの中島賢星にも早速出番が回ってきた。
さらに株を上げたのが、ユース2年の和田昌士。さだまさしとは一字違いだが何の関係もない。甲府戦での2ゴールで、一躍「はよ2種登録せんかい!」「いや、小野裕二以来の高校生先発あるで」とサポを色めき立たせてしまった。
昨夏、マンチェスターCへの短期留学でダビドシルバになれる逸材とスペイン代表の攻撃的MFに準えられ、また国内の精鋭が揃うプリンスリーグでは上級生を押し退けて、得点王にもなった。
マリノスタウンに戻っても、和田はトップチームに混ざって練習を続けており、先輩たちが立ちはだからないと、公式戦出場も視野に入ってきそうだ。
奮起が期待されるのは端戸に加えて、熊谷アンドリュー。こうして見ると、おっさん軍団と言われるマリノスにも「好素材」はたくさんいるのだ。でも殻を破っていないと評したのは俊輔だ。
なるほど、誰かが破ってくれるものではない。機を見て、自分の力で破れるかどうか。破る気があるのかどうか。
男子三日会わざれば刮目して見よと言うが、俊輔が再合流した時に刮目される存在はいるのか。
マリノスの浮沈がかかる重要なテーマだ。
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