【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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兵藤とファビオのボランチが心強く、着々と熟成してしまっている件 〜第32節・神戸戦(ノエスタ) 2-1

ともに3週間、間隔があいての試合でゲーム体力には問題があった。ともに監督の退任が発表されて、ともに優勝もACLも、降格もないチーム。モチベーションも大差ないはず。

それでも全然、身体のキレが違う。理由は分からないが、マリノスには球際の激しさがあり、ミスが少なく小気味良くパスを繋ぐ。

5分過ぎから75分まで、ほぼハーフコートに押し込むことができた。たしかに神戸側の問題はある。中盤でまるでボールは拾えない。わざと誘っているのかと言うほど、サイドバックの裏を取らせてくれる。

ま、そこからの手詰まり感、アイデア不足はいつも通り。根気良く、攻めるしかない。そんな中で学の仕掛けからタッチライン際で一人をかわし、中央にセンタリングを送る。

相手DFよりも一歩早く足を出したのは、伊藤翔。ゴール右隅にどうにか流し込んだ先制点だ。何度も何度もチャレンジした成果。

このようにボールを握れた最大の理由は兵藤慎剛とファビオ。役割がより明確になっていて、特にファビオの守備範囲の広さが生きる。そして兵藤が前を向くと、皆が安心して攻撃に迎える。

佐藤優平藤本淳吾もボールを失ったとしても、切り替えが早かった。だから戻りながらのディフェンスで相手のミスを誘うこともしばしば。

マルキーニョス、ペドロにボールが入らず、ほぼ何もさせなかった。そうか、強力な前線を無力化するにはそれ以前にボールを奪ってしまえばいいんだ! 言うは易し、行うは難し。けれどもこの日のマリノスはそれができた。

同点で迎えた、後半の立ち上がり、短いパスで右サイドを崩す。淳吾が右でためを作って、優しいクロスをあげ、そこには第三列から走り込んできた兵藤が。伊藤の動きに気を奪われた神戸守備陣に兵藤をケアする余裕はない。ヘッドで叩きつけて、ゴール。この崩しもまた見事だった。

晩秋に攻撃の形が出来上がってきたというのか。ならばあまりにも遅く、監督の交代は決まってしまった。シャムスカ、アーノルド、バドゥ、ペッツァイオリ…。外国籍の監督で今年うまくいかなかった例はたくさんあるが…。今、その話をするのはよそう。

俊輔と中町も途中から試運転。兵藤があしをひきずっていたのは少し心配だが、最後にマリノスの足が止まってからだいぶ攻撃を受けるも、榎本哲也のセーブも無難に冴えていた。

俊輔とともに優平も足が止まっても懸命のチェイシング、これには頭が下がる。出し切る姿勢が素晴らしい。あのように相手の最終ラインがまわすボールを追い続ける姿は、この一年間出番を求めて走り続けた彼の姿に重なる。

失点の場面は、中澤佑二の残念なミスから。増川のロングフィードを背走で追いかけ、落ちてきたボールをクリアしようとしたが、まさかの空振り。スピードや正確性の問題を指摘するのは簡単だが、それ以外の場面では的確なヨミとポジショニングが光った場面のほうが多かった。

来季以降も中澤、栗原コンビでの屈強な最終ラインのイメージしか持てない。ファビオがその一列前で球の回収をしている。あかん、20失点まで減ってまう。1点取れば確実に勝てるで。失点を極限まで減らしての強烈な強化部へのアンチテーゼ。

かくしてあと2試合となる。賞金圏の7位に浮上したのはいつ以来か。

でもこんな試合ができるなら、来季のマリノスはまた再び熱狂を我らにもたらしてくれることだろう。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)

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