何も難しくない。
モチベーションも戦い方も。すべては未来のために。今年の目標を探そうとするから、賞金圏内がどうとか言うから、自分たちで難しくしてしまうだけ。
あ、もちろん賞金はもらえた方がいい。でも目先の順位をとやかく言うのではなく、来季を見据えたサッカーをする。
監督が代わっても、選手の能力は急激に落ちたり、伸びたりしない。ただ集合体としてのチームの力は変わる。だから監督人事は重要だが、少なくとも今年の指揮を執るのは最後まで樋口監督であり、戦い方をとやかく言っても仕方なく、個のプレーに注目したいと思う。
今日を含めた3試合を主力でプレーする選手は、ほとんどが来季もマリノスでプレーするだろう。
プロ入り2年目は、春先の少しのチャンスを生かせなかったために、9節のFC東京戦でのわずかな途中出場を最後に、ベンチ入りすらできない日々が続いた。
次の出番は実に5ヶ月後、25節の広島線だ。これが転機となった。
ベンチでの序列は下だったはずが、中村俊輔が怪我の影響でハーフタイムで交代となり予想外の45分出場。トップ下に入った優平は、運動量で勝負。
とにかくボールホルダーに圧力をかけ続けて、徐々にマリノスはボールポゼッションを高めていく。結果、伊藤翔のPKで得た虎の子の1点を守り、俊輔不在時としては極めて珍しく、勝利をおさめた。
その後、怪我人が多発していることも優平には追い風と言えよう、6試合連続のスタメン出場で、大宮戦ではプロ入り後リーグ戦の初ゴールを決めた。
プレスをかけ続け、俊輔とは全く異なるやり方で、攻撃を活性化している。守備での貢献は藤本淳吾よりも安定している。今や2列目のキーマンになりつつある。
足も速くない、うまくもない、シュートは枠に飛ばない。まだまだ、そんな優平だが、去年入団時から思えば、大きな飛躍を遂げている。
例えばフィジカル。随分と逞しくなった。自分の課題としっかり向き合い、それを克服してきたし、チームの戦術に順応してだから立派なものだと思う。
ただし新監督が就任する来季、求められることが変われば、あるいは怪我で離脱中の選手が復活すれば、同ポジションの選手の補強があれば。たとえば兵藤や藤本と2列目をどう争うか。
まだ今の優位性は、吹けば飛ぶレベルだ。どんな監督でも使いたくなる選手になる。運動量を武器に、激しいコンタクトを厭わなければ、その可能性は感じる。
優平にとっては、冒頭に書いたような、まさに自分自身のための戦い。「何かの光」を見せてほしい。
この試合の「裏」では浦和対G大阪の天王山がある。昨年はマリノスの試合がもっとも注目を集めたが、これが現実。
来季の今頃は、セカンドステージの優勝争いと、チャンピオンシップに向けて、盛り上がっていたい。
そんな未来を夢見ての、第32節、神戸戦。3点4点も取れないのは知ってる。ただ誇りと未来を感じさせてくれれば。
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