【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

スポナビブログの閉鎖に伴い、引っ越し。無くなっちゃうのは忍びなかったのでアーカイブです。基本、更新はしない予定

俊輔に起きた異変に気付いているか?

俊輔がおかしい。

いや、プレー面ではなんらおかしくない。むしろ試合感覚があく終盤戦になってから、盤石の調整ができているように見える。

抜群のキープ力、上空20mから俯瞰しているとしか思えない殺人的なキラーパス、守備陣を翻弄し動きを止めるターン。

さらには、ここぞという時に最終ラインの手前まで落ちての身を投げ出しての守備。おっと、勢い余って殺人的なキラーパスなんて二重表現で賞賛してしまった!

点の取り合いとなった29節、先の大宮戦でも勝利を手繰り寄せる2アシストをマーク。解説の三浦淳寛は、バイタルで俊輔をフリーにしてしまっては強固なブロックを作ってもダメと言った。また、凄みを見せている。

その俊輔がおかしい。

俊輔と言えば、比較的感情を露わにすることが少なかった。変化があったとすれば、首位を走っていた昨年後半、ゴールの際に渾身のガッツポーズが飛び出したり、逆にチャンスを逸した時は本気で悔しがったり。

感情がアクションとして発露するようになった。人間としての成熟なのか、キャプテンとしての重圧との戦いなのか、それは、やんちゃな若者が歳を重ねるとともに落ち着いて行くのとは逆であった。

ただ、そのアクションがおかしい。

大宮戦では、数度、絶妙のスルーパスを見せてくれたが、そのうちの一度のこと。右サイド、相手最終ラインの裏へ駆け上がりエリア内に侵入するだろう小林祐三を狙った美しいパス。

だがその意図を読み取れなかった小林は、自ら侵入するのでなく、クロスを上げるためにペナルティエリアの外を走っていた。

噛み合わなかったその瞬間、ピッチに倒れ込む俊輔。まさか、今のプレーで怪我?!

倒れたのではない、ズッコケただけだった。自分の中ではイメージ通りの、うまくいく絶対的な自信があったパスだったのだろう。

体全体で不満を表す俊輔。

また別の試合だったが、今年はチーム全体が慢性的な得点不足だからか、自らのシュートが惜しくもコースを外したり、キーパーに阻まれたりした時、ガニ股になり文字通り地団駄を踏んだり。

あるいは審判の判定に不服を示す時に、思いっきり身体を仰け反らせてみたり。

ゴールを決めた味方選手にヘッドロックをかけて、投げ倒してみたり。

身体が動いていないと思われた時期でも、とにかく今の俊輔はリアクション芸人のように、身振り手振りが大きいのだ。それも含めて、観客を愉しませるための術と心得ているとしたら、なんというレベルの選手だろう。

しかし、多分自然なのだと予測する。俊輔が年相応に、オヤジ化し、一般的なオッさんのような近寄りやすさを身に纏い始めたと、私は見ている。

先日、中村俊輔のプレーを見よ!という記事を載せたが、もう一歩、上級者は、プレーの後の、リアクションを一緒に楽しむべきだ。

それもチケット代に含まれている。

上述の小林とのプレーは、さすがにテレビにもハッキリと映っていたが、オフザボールの俊輔も、十分に楽しい。

明日はフォルランだとか、カカウとか、セレ女とか、楽しみも多いが、身体がいよいよ動いてきた俊輔のリアクションを見失ってはいけない。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)

皆様の1クリックが更新の大きな励みになっています。ぜひよろしくお願いいたします。