【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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今の実力と受け止めざるをえない、とか言うとる場合か! 〜第27節・鳥栖戦 0-1

象徴的なピンチがあった。

1点を追う後半、試合は残り20分という時間帯。

富澤清太郎が自陣ペナルティエリア付近でボールを持つと、横パスをする。

誰に? エリアのほぼ中央で待つ、左SBの下平匠に預けたかった。

だが、少しプラス方向に流れて、フリーの水沼宏太の元に行く、杜撰なパスミスとなる。

ワントラップしてゴール左隅を狙ったシュート。GK榎本哲也は一歩も動けなかったが、ボールは枠外に外れた。

不細工な形で生まれた、ピンチはすぐに終わった。ただし、富澤のパスミスをあげつらっているのではない。(見過ごすことのできない凡プレーであったのは間違いないが)

あれが決められないのも、鳥栖が強いわけではないことがよくわかる。この試合のレベルを象徴するようなシーンだったのだ。さらに言えば、「不必要な横パスが、不用意なミスに」。これこそ、今季のマリノスを象徴するようなパスミスだった。

得点が入らないことに苛立ったオジさんが、たまに叫ぶのを聞いたことがあるだろう。

「もう!点取る気、あるのかよ!控えのFW全部入れろよ!」 ただ単にFWの人数が、攻撃力を決める。平時はともかく、点を取らなければならないシチュエーションで、FWに代えてFWを入れるだなんて、消極的だ、と。

そう、そんな悪夢のような采配が、ついに実現した。

最前線に、伊藤翔藤田祥史矢島卓郎が並ぶ。藤本淳吾の代わりに藤田(66分)、佐藤優平の代わりに矢島(82分)。交代カードを切る度に、FWが増える。そして得点への期待感はほぼ増えない。

役割が整理されたとは思えない3人が、果敢に上がる。作戦のないスクランブルアタックの哀しい哉、なぜかフラット3の最前線。これはさぞかし、相手も守りやすかっただろう。後半唯一の決定機も、矢島が外す。揃って、天を仰ぐ、藤田と伊藤。本人は大の字に倒れて悔しがる。9月から10月に季節はうつっても、マリノスの歴史的得点力不足は変わらない。あの広島戦のPK以外にこの1ヶ月、得点はほぼない。だってラフィーニャはいないのだから。

ちなみに、主審は村上伸次。はっきり言って、当たりたくない主審の代表格である。

でも今日はゴールを取り消されることも、せっかちに遅延行為を取られることも、ファウルの判定が不当に思えることもなく、誰が笛を吹いても恐らく0−1だった。あるとすれば、最後の豊田が受けた警告だけが意味不明。村上だから負けた、とさえ言えない展開。けれども村上主審の試合で負けた事実だけが残る。

悔しいような、悔しくないような対鳥栖に、2戦2敗の2014年。天皇杯も含めると3戦3勝だった、昨年と比べると、どこで、なぜ、こうなった?

でも、それを言うだけ野暮だなって、すぐに思い直した。

試合終了のベンチに残っていたのはGK六反と、ケガ回復途上の小林祐三を除けば、端戸仁と、今季初のベンチ入りの松本翔だった。誤解を恐れずに言えば、松本翔がベンチ入りのチャンスを掴んだのではない。彼さえベンチに入るほど、今、選手が居ないのだ。

セカンドボールが拾えない、ラスト3分の1の崩しができない。いつも以上に顕著だったがそれは分かっていたことでもある。

幸か不幸か、ナビスコも、天皇杯もないから、次の試合まで2週間空く、という日程。

果たして何人の主力選手が、戦線に復帰するか。特にラフィーニャと俊輔。真夏の川崎戦のあの輝きは、遠い日の花火なのか。

指揮官の試合後の第一声は、「これが今の実力としっかり受け止める」こんなことを言っても仕方がないが今更それか!

弱い。非常にもろい。

それを認めた上で、残留争いチームとどう相対するか。モチベーションは与えられるものではなく、自分で見つけるもの?あるいは気がつけばそこにあるもの?

選手だけでなく、応援する側にも?

もう、あと7試合しかないのだ。トリコロールのプライドをどう取り戻して、来季へ向かうのか?

それがこれからのテーマになりそうだ。

鳥栖 1 - 0 横浜FM (15:04/ベアスタ/12,632人)

得点者:38' 豊田陽平

榎本、奈良輪、中澤、ファビオ、下平、三門(46喜田)、富澤、藤本(66藤田)、佐藤(82矢島)、兵藤、伊藤

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