山なりの、さほど速くもないヘディング2発に沈む。
え?あれで失点? 現場で見ても、映像で見直しても、分からないのだ。なぜ中澤佑二に加えて、ファビオまであのアーリークロスを見送ったのか。榎本哲也は処理しなかったのか。
2点目。この一ヶ月、幾度となくマリノスのピンチを救い、一番ピッチで目立っていた小椋祥平が痛恨のパスミス。一番つらい追いかけるカウンターをくらい、最後は永井のヘディング。
肩を落とす守備陣。だが、パス回しで崩すことはできても、反撃らしい反撃はできない。この日もラフィーニャ不在の影響は明らか。加えて、中町がいないこともパス回しのリズムを微妙に狂わせていたのかもしれない。
崩し切れないで打つシュートも苦し紛れのものが多くて、得点の雰囲気がわずかに感じられたのは前半の俊輔のボレーと、後半に奈良輪がエリア内でフリーになった場面くらいか。だがどちらも枠外。
よく覇気が足りない、気持ちが見えない、などという人がいるが、そんなことはない。運と実力の問題だ。個で崩す形に寄ってるのに、個がいない。
崩せない、崩し切れない、と言われて久しい。ペースは握っていたのに、いつの間にか失点して敗れる展開は悔しさと虚しさだけが残ってしまう。展開を打破する選手とメソッドが足りない。ちょうど名古屋には締まりのある守備組織を構築できないのと同じことだ。
スタジアムの観客は2万5千余。多いとも少ないとも言えない人数だがムードはとても良かったと思っている。川崎戦での事件以降、フルパワーで応援ができた。皆、普通にマリノスを応援できることを噛みしめるようにいつもより大きな声で。
そしてスタジアムDJが名古屋グランパスサポーターの皆さん、ようこそと言った時に、不毛なブーイングが起こらなかったのは私の知る限り初めて。
だから勝ちたかった。力で上回られたわけではないのに、勿体無い。0-0が妥当だったという小林祐三の意見はもっともだが、そんな試合を落とすのが今のマリノスらしい、そういう力なのだ。
あっ、なんか納得できないとタイトルに書きながら、気がついたらなんか咀嚼してしまった。そう、弱いから、負けた?負けたから弱い? どちらもおそらく真理。そして、首位浦和が勝ち、今年度の無冠はこれで確定的となった。
いろんな風向きが揃って、昨年のような成績になる。揃わなければ、勝ち続けられないならそれは本当の実力とは言わない。
見所の少ない試合を見せられて、今週末のカシマどうしようかな。と思ったら、今日の私は小平にいた。FC東京との練習試合、松本翔や北谷ら、大学生も含めて頑張っていた。勝敗にさしたる意味はないが、名も知らぬ練習生のヘディングによる得点に、握り拳を突き出す。(結果はこれが唯一の得点となり、1-0)
たとえタイトル獲得がかかっていなくても、マリノスはマリノスだ。だから前夜のような試合もある。こんなシーズンもある。そう思わなきゃやってられん。
この悔しさをどう力に変えるか。まだまだシーズンは続くのだから。
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