何から書いたらいいか、どう言葉を選んだらいいか、ずっと分かりませんでした。
土曜にニッパツ三ツ沢で行われた横浜FM対川崎Fの試合で、マリノス側のゴール裏、最前列にいた10代の少年が川崎の選手に、具体的にはレナト選手に対して、持参したバナナを振って挑発を行ったとされる問題です。
緩いとは言え、こうしてブログでマリノスの応援を行ってきた一人とし、まず同じマリノスサポーターがこうした問題を起こして、多くの方に迷惑をおかけしたことが本当に残念ですし、申し訳なく思っています。クラブに制裁が科せられ、これはマリノスサポーターがどう再発防止に取り組むかも問われる問題です。
やった側に差別の意図があったということは言語道断ですが、問題は意図があったかどうかではなく、受け手がどうとったかということ。そして判断するのは他者であり、ヨーロッパを見ても黒人系の選手に対してバナナを投げるなど大問題になった経緯があります。
レナト選手だけでなく、マリノスに所属する同じブラジル人のファビオ選手からも非常に残念で落胆したコメントが出されました。
今回の件が人種差別問題として、広く海外でも取り上げられました。横浜F・マリノスはもちろんのこと、Jリーグあるいはサッカーそのもののイメージを傷つけ、価値を貶めたのは明らかです。こんなことが起きたこと自体が、とても悔しく、悲しくもありました。
そして、この事件をどう受け止めるかの反応は様々です。一人のマリノスサポーターが起こしたことでも自分のことと受け止めて反省し悔いる人もいれば、どこからが差別でどこまでは挑発なのかという戸惑いの声。
あるいはごく一部の人間のやったことだからと属人的な問題に帰結させようという意見や、差別は許されないがそもそもサッカーって相手と敵対することも込み込みだとする意見。
とくにインターネット、ソーシャルメディアには過激な、極端な、憎しみが憎しみを呼ぶようなものもありました。読んでいて、信じられないような気持ちになったものもあり、そのことで一層憂鬱な気持ちになりました。
余談ですが、ラフィーニャや齋藤学の怪我のニュースも悲しいものでした。
言うまでもなく今回の行為は愚劣極まりないものです。いろんな立場、チームを応援する方がご覧になる中では、お前も同じマリノスサポだろと言われるかもしれませんが、本当に悲しく、情けない気持ちです。
今回のリーグの裁定は500万円の制裁金とけん責処分、それが今日発表されました。始末書とお金で済まされたことが、重いのか軽いのかは分かりません。
ただし、このような行為がもし、もし幾度も繰り返されるならば、マリノスがなくなり、Jリーグはなくなってしまうかもしれません。正直に振り返れば、浦和の横断幕の件が起きた後も私はどこか他人事でした。ですから、他チームのサポーターの方は今回のことをマリノスの問題、マリノス(サポーター)だけが悪いと捉えたとしても、個人的には仕方が無い部分があります。
今回、自分の応援するクラブで、大好きなスタジアムで起きてみて、どこでも起こりうる、そして繰り返されればどんどん問題は大きくなる。世間の、または世界の目はさらに厳しくなるのは間違いないでしょう。
今回の処分について、マリノスの監視体制、発生後の対応は適切だったが、十分な啓発がなかったことでクラブの責任を問うたとチェアマンのコメントが発表されました。
その繰り返さない「啓発」のために、私たちは、いや私は、なにができるでしょう。禁止行為のチラシを自主的に作って配る？ 試合中に行き過ぎたヤジや挑発があれば、注意して制止すればいいのでしょうか？ 子供たちに差別とは何かを教える？
私はいつも妻子とともにスタジアムに通っています。スタジアムで過ごす時間はとても楽しく、チームが不甲斐ない試合をするときは落ち込んだりもしますが、サッカーが、マリノスがあることで本当に幸せです。
家族で一緒に観戦している方、どのチームにもいっぱいいます。みんな楽しそうです。最重要パスタイム。
いつまでも小さな子供を連れて行ける場所であって欲しい。今回のこと、私は決して忘れません。これがJリーグ史上、最後の差別的な事件となるように考え、行動していきたいと思います。
まとまってません、建設的な意見でもなくすみません。でもやっちゃいけないことは、やっちゃいけないんです。
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