【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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気持ちと出足で上回れるか〜第20節・徳島戦 展望

今の徳島のチーム状態は、春先とは別物だ。

依然としてリーグ最下位ではあるが、実はこの5試合が1勝2分2敗ということで獲得した勝ち点は5。勝ち点4しか稼げていないマリノスよりはまだマシという状況なのだ。春、必要以上に苦しんだあまり、開き直って戦っているのが今の徳島と言えるかもしれない。

もちろん中断期間の補強で、アドリアーノエステバンが加入したことももちろん大きいと見える。またチーム最多得点はエース高崎寛之の5。彼を中心として攻撃することも意識として統一されていると言えよう。ちなみに、マリノスの最多得点は齋藤学伊藤翔の4である。この点においても、高崎はリスペクトしなくてはならないのである。

マリノスラフィーニャと同様、アドリアーノも元ガンバでそこそこの実績を残した選手だ。本来、過去にJで実績のある選手を活用する補強は、安易で好きではない。何しろ夢がない。助っ人外国籍選手に期待するのは古くはエムボマやフッキ、エメルソンのような超人的なあるいは変人的なプレーである。シュートはヘタだけど足がめちゃくちゃ速いとか、フィジカルが鋼でまるで倒れないけど気が短くてすぐにカードをもらうとか分かりやすい個性。

もちろんスーパーな個性はなかなか掘り出せないし、これだけ情報網が発達してしまえば「発掘」する頃には、とうの昔に、欧州のスカウトがリーチしていたというケースもあるだろう。ただ事実として、のんきなファンは、そこそこうまい外国籍選手にあまりワクワクはしない。

したがって過去にJにいた選手となると、得体の知れない期待を抱くことは難しい。ああ、君ってこんな選手だったよね、となってしまう。

とは言っていても両チームとも背に腹は変えられない状況。ワクワクよりも勝ち点が欲しい。ついに昨日をもって、移籍のウインドーが閉じられたわけで後は今いる選手をやりくりするしかない。クラブのプライドをかけての戦いである。

徳島とて、残留圏との差は勝ち点10。数字上は厳しいが、まだまだわからない、到底諦めるような差ではない。11位のマリノス辺りを残留争いに巻き込めれば団子レースとなり徳島にも残留の目が出てくる、と逆の立場なら当然考えるだろう。

ここまで徳島が勝ち点を奪った相手というのは、甲府が4、大宮が3、F東と名古屋から1である。ほぼ下位に低迷している相手から奪っている、逆に最下位に勝ちきれないチームは沈む、とも言える。

ここに我らが枕を並べるわけにはいかないが、前からプレッシャーをゴリゴリかけて来られるのが厄介だ。逆にマリノスにボールを持たせて自陣を固めるてこられる方がやりやすそう。こじ開ける労力はかかるが、自分たちのペースでやれるほうがいい。今、課題となっているのはセットプレーの守備だが、そもそもペースを握り続けられればセットプレーを与えるリスクは減るわけだから。

そのためのキーワードとなるのが、ラフィーニャと、2列目の選手が「近くでプレーすること」と樋口監督は言う。前節の柏戦でうまくいっていた部分と言えるだろう。1トップが孤立すると手詰まりになっていたのが悪い時の攻撃。

中村俊輔齋藤学兵藤慎剛の3人、確かにラフィーニャが柏から先制点を奪った場面では、近くにいた。ラフィーニャを含めた4人の動きに注目だが、心配なのは学と俊輔の足が万全ではないこと。しかも、雨の予報でスリッピーなピッチには手間取ることが予想される。

なおさら、兵藤の裏抜けに期待である。春はベンチスタートが多かったひょだが、夏は全試合スタメンで、前節のフル出場により、藤本淳吾小椋祥平の出場時間を上回った。やはり周りとの連携で生きるのが兵藤の良さであり、試合出場を重ねるとともに持ち味が出て来たと、映る。ラフィーニャのフィニッシュ力を生かすのは兵藤だ。

雨と気温と湿度。厳しいコンディションになるのは必至だ。だからこそ最後の15分の集中力。月並みだが、「気持ちと出足」で、徳島を上回ってほしい。

攻撃の形ができてきたら、守備にほころびと、とかく課題の多い今年の戦いだが、そろそろガチッと噛み合ってほしい。勝ち点3はそのための最良の薬である。

残留争いではなく、上位争いに加わろうぜ。

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