【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

スポナビブログの閉鎖に伴い、引っ越し。無くなっちゃうのは忍びなかったのでアーカイブです。基本、更新はしない予定

さらばドゥトラ。惜別の勝利はならず。無念。

2014 J1リーグ戦 第16節

横浜FM 1 - 1 神戸 (ニッパ球)

得点者:18' ペドロジュニオール、21' 兵藤慎剛

天気:晴、弱風、気温 28.6℃、湿度 74%

芝状況:全面良芝、乾燥

入場者数:13,445人

主審:佐藤 隆治

副審:聳城 巧、中野 卓

ドゥトラのホームラストゲームを勝利で祝いたい、そんな気持ちが各選手から伝わってくるいいゲームだった。ペドロやマルキなど神戸の強力な個を持った攻撃陣を恐れることなくアグレッシブにボールを奪いにいく。また守備に追われる時間にこちらの体力が消耗させられると思ったが、神戸が早々に足が止まり、マリノスの選手は最後までよく走ることができた。

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それだけに。

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勝ちたかった。ただゴールが遠かった。いや、枠が遠かった。ゴールマウスに向かってではなく、ゴールの方角に向かって蹴っているのではないかというほどの精度。

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もちろん兵藤のコーナーのクリアボール→胸トラップでうまく落とす→右足で狙ってゴール は素晴らしかったのだが。入るも、入らないも時の運と言ってしまえばそれまでだが、「ゴールの方向に向かって蹴る」だけのシュートが多かったのも事実。

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前節のセレッソ戦の後に書いたように、試合の内容、魅力という意味では、中断前とは比較にならないくらい向上している。中町や伊藤もコメントしている点、まったく同感だ。小椋は誰よりも自由気ままにプレーしている。これでゴールが決まれば完全に小椋デーだったのだが。

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シュート数は神戸の7に対して16。3列目までの先発全員がシュートを放っても枠に飛んだのは5本というところか。ボール保持率は60%。繰り返すが、サッカーそのものは魅力的になっている。リスクを回避することばかりが優先されていた頃とは違う。だから危ない場面も増えた。外国人に中央のブロックをぶち抜かれるような目を覆うシーンもあった。

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だから、本当に惜しい。こんな試合を取れないから中位なのだ。順位は8位に上がったものの、確実に遠のく上位の背中。

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ドゥトラの動きは、「攻守に奮闘」という形容詞がぴったりだった。ちょうど一年前、40歳の「生誕祭」の頃バリバリだった動きからはだいぶ落ちている。それでも持てる力のすべてをぶつける姿は見る我々の心を確実に揺さぶった。

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水沼貴史は放送のスタメン紹介にこう言った。「最晩年、レギュラーを取れずにそのままフェードアウトする選手も少なくないのに、こんな最後になってもスタメンで声がかかるようなコンディションでいる事実が素晴らしい」

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この一戦で戦う力を使い切ったとも思えないくらいよく走った。本当に、本当にこれでも引退する気なのか。彼より走れない選手は他にもゴマンといるのに。

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途中から悪い意味で佐藤主審が目立ち始めてしまう。判定では学が主審に体をぶつけて不満を示したり、セットプレーの直前に蹴る位置を直させられた俊輔は大きな身振りで怒りを示した。みんな、勝ち越し点を奪おうと必死だった。

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ただ精度が足りなかったのだ。

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試合後のセレモニー、実はあまり覚えていない。ドゥトラは生でのスピーチで涙して、しんみりしてしまうのは嫌だからとビデオメッセージを選んだ。なんかかわいい。

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今日からは自分もまた一人のサポーターになる。ずっとトリコロールとともにある。優勝の時はチームの一員として必ず一緒に喜びたい。真顔で、とにかく愛を語っていた。すごくかっこよかった。

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あと一試合、名古屋戦があるが、これが最後の出場だった気がする。この試合をスキップした下平も間に合うだろう。さらば、ドゥトラ。足掛け9シーズンに渡って、何度も何度もチームを救ってくれて本当にありがとう。もう辞めようかとずっと思っていたのに、度重なる慰留に応えてくれて、お疲れ様でした。

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もう残された選手たちがしっかりやるしかない。下平、奈良輪はもちろん、全選手が魂を受け継いでいかないと。

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2試合で勝ち点4をみすみす手放してしまったことは重い。重過ぎる。だが去年の上位チームも取りこぼしまくっていた。今のJ1で湘南のような独走チームが表れることは想像しにくい。多少他力本願だが、目の前の1試合をきっちり勝ち切る以外に、方法はない。

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梅雨も明けた。勝負の夏が本格的に始まる。相手より常に走れているのは好材料だ。もうワンピース、決定力を高めるには。答えはラフィーニャ起用なのか、なんなのか。我々は声援の力がほんの少しでも得点の後押しに結びつくと信じて、声を張り上げるしかない。

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