【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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選手起用を憎んで、パワープレーを憎まず。学はそれでも前を向くはず

齋藤学待望論が、試合中にどんどん膨らみ、かつてないほど高まり、そしてそのまま終幕を迎えた。

いろんな意味でストレスフルな一戦だったことは間違いないが、特に、交代枠を1つ残したまま、つまり齋藤学柿谷曜一朗清武弘嗣のいずれかを投入することなく、吉田麻也を前線にあげるという選択肢をとったことが、監督の手腕を疑問視する流れに繋がっている。

結果が出なかったから、監督が批判されるというのは当然のことで、パワープレーで、万が一にも決勝点が生まれていたのなら、「ザック采配的中!吉田ヘッドが劇的な千金ゴール」という見出しになっていたことだろう。結果が全てであり、出た結果をアレコレと言うのは簡単だからだ。

そしてパワープレー自体に罪はないですよ。日本人には、Jリーグにはパワープレーの成功体験が少ないから、有効な策とは言えない、だからやらないと言ったのはザック本人。だが、Jリーグでも終盤のパワープレーで勝ち点を拾うのを体験したことくらいある。栗原勇蔵中澤佑二を誇る、マリノスならセンターバックをあげる有効性とリスクを少しは理解しているつもりだ。

問題はほとんど練習していなかったと言われている点だ。(さすがに、そう言われているだけだとは思うけど)

マリノスも得点不足の4月に付け焼き刃的なパワープレーを連発して、そして時間を浪費しただけの経験がある。

そして、豊田陽平や、ハーフナーマイクなど、パワープレーに適すると思われる選手を選ばずに、齋藤学を含め、ちびっ子のスピード系が多いのだから、地上戦専用部隊を作ったのだと誰もが思っていた。

だから誰もが、怒るのだ。ちなみに三人目の交代は青山敏弘の投入を考えていたそうだ。でもそうすると、再び吉田を後ろに下げないといけないからできなかったとザックは語った。

んー、この日までに、学は信頼を勝ち取れなかったんだね。そう思うしかない。宇都宮徹壱氏は、ドリブラーの投入は考えなかったのかと質問し、スペースがないから、ドリブラーは入れられないという回答を得たそうだ。

素人がいくら言ってもせんなきことだが、相手守備を2枚引きつけられるから学だったのでは? 学がスペースを作り出して、それを香川が生かす手は?

膠着を打破するための切り札というのは私たちの思い込みだったのか?

ここで使わないで、いつ使うつもりなのか。

日本のW杯は、残念ながら次戦で終わることが濃厚となった。でもほんの少しだけトーナメント進出の可能性が残っているため、もう1試合、グループ最強のコロンビアとの試合がある。

現状、学が出場する可能性は低いが、試合までまだ4日ある。チームのムードを変えるほど張り切って、キレキレだという噂の調子の良さを練習で見せて、チャンスを手繰り寄せるしかないだろう。

今の状況、日本の多くの人が悔しがっている。もちろん悔しさが格別なのは選手たちだが、その中でもピッチに立つことも許されない学は、一際、悔しいだろう。自分が使われるべきと、学自身が試合中に腹の底で悔しさを押し殺していたに違いない。

リーグの走行試合となった等々力で誓った、決意と覚悟をもう一度。

齋藤学が世界を驚かせる場面が訪れることを、私たちはまだ諦めていない。それが日本の窮地を救う、起死回生のストーリーの前振りだとしたら。こんなストレスフルも笑い飛ばせる。

あと4日、采配を批判するよりも、学にエールを送り続けてみよう。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)

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