【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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やっぱりマチが好き!

相手が中央でボールを保持していれば躊躇なくボールを奪いに行く。早くて強い。それからスイッチを入れた時の攻撃参加。彼が加わった時の攻撃は厚みが違う。

その男、マリノスの生命線とまで言われた中町公祐。高レベルのパスセンスとボール回収力を併せ持つ、セントラルMFである。日本代表で遠藤保仁の代わりができる筆頭候補だとする意見も少なくない。今季ここまで、リーグ戦11試合に出場。

すでに有名だが、その異色な経歴を振り返っておこう。高校は群馬県最高峰の進学校高崎高校だ。慶応大に進学と同時に、湘南に入団した。攻撃センスに溢れ中田英寿の再来と期待されたが2年で解雇されてしまう。当時関東2部の慶大を引っ張り1部昇格へと導き、J2福岡へと「プロ復帰」を果たす。

初めて彼のプレーを見たのは福岡時代に鹿島戦で決めたダイビングヘッドでの得点だったと思う。キャプテンマークを巻き、2〜3列目から飛び出して、クロスボールをネットに叩き込んだ姿。「攻撃の中心選手」であり福岡の要という印象を持った。

プロとしてリスタートした2010年は、1年目からセントラルMFから前線までもこなし10得点を記録、J1昇格に大きく貢献する。主将として迎えたJ1での戦いでは中町が怪我で2ヶ月離脱したことも影響し、不振を極めた福岡は1年でJ2降格となった。中町はマリノス移籍を決断し、12年の後半からボランチのコンビを富澤清太郎と組むレギュラーに定着した。

昨季の中村俊輔の快進撃、およびチームの躍進の立役者は中町であったという声は決して少なくない。司令塔の副官、参謀などと例えられるその働きは、福岡時代の自らが輝くよりも、周りを輝かせるプレー。中町が輔弼すれば、俊輔は安心してますます自由に攻撃のタクトを振ることができる。富澤を加えた3人が作る「トライアングル」はこの3人でしか作れない調和とバランスによって成り立っており、J最高レベルとの評価を受けた。

その中町が怪我でもないのに、ベンチを温めることが増えてきた。いや、まだ数試合のことだが、去年の貢献度からすれば「不動」のポジションのはずで、大きな異変だと言っていい。

4月26日、FC東京戦のハーフタイムに交代を告げられた。結果が出なくてチームが最も試行錯誤していた時期で、中心選手に過密日程の影響が一番出ていた頃で、コンディションには多少の問題があったのは事実だろうが、一部の意地の悪い報道では、これを懲罰交代だとしている。

その後のリーグ戦4試合、先発落ちが続き、計19分のみの出場。この数字だけを見ると、急速に置かれた状況が変わったように見える。そして、中町の代わりに先発している小椋、三門もそれぞれ持ち味を出している。楽ではないと言えば、楽ではない。

オフ中の中町の近況は、FACEBOOKで知ることができる。このオフは、親戚のいるカナダ・バンクーバーで過ごし、乗馬やゴルフをしてリフレッシュをした。ファンからのコメントに返信し、少し前の休日には愛娘と温泉に行った様子の写真もアップされている。静かな休息を通して、「中断以降のパフォーマンスに期待してほしい」という決意も垣間見える。

また、中町はアフリカの各地、貧困層の子供達に向けて真っ新なサッカーボールが届ける活動の支援も行っている。PASS ON PROJECT in

http://doooooooo.org/index.html心優しく、クレバーで、チャラくて気障なように見えて熱い。

今、ボランチのレギュラーは最激戦区。練習再開、キャンプ、再開後もそうそうレギュラー争いが決着はしないだろう。富澤、小椋、三門、熊谷アンドリューと様々な組み合わせもテストされるに違いない。

その中で中町に期待する理由。

私は、中町だけに肩入れしてはいないが、これだけは断言できるからだ。中町が走り回って、パスをカットして、フィニッシュにも絡むような時は、間違いなくマリノスのサッカーが華やかで面白い。中町が躍動すれば去年の好調時のように手が付けられない強さを発揮できる。

それには彼自身もそうだが、今年はポジションが下がり気味の中村俊輔の復調も重要。

不動のレギュラーへの返り咲きへ。この夏の中町公祐から、目を離さない方がいい。

[{{image:520275,small}}](http://soccer.blogmura.com/f-marinos)

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