【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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シリーズ・何が起きたのか2〜来なかった前田、来た藤本

年が明けた。正確に言うと、元日、天皇杯中村俊輔が掲げた時には、すでに2014年になっていたのだが、天皇杯が終わるとともにマリノスの補強の発表が始まった。これが新シーズンの幕開けである。最大の懸案だったのは、エースストライカー、マルキーニョスが神戸に去った大きな穴をどう埋めるか、というものだった。

退団した選手は、マルキーニョス天野貴史、田代、比嘉。(他、金井、大黒)

加入選手は、高卒新人・北谷、大卒新人・天野純、三門(新潟)、下平(大宮)、藤本(名古屋)、伊藤(清水)、矢島(川崎)、松本翔(愛媛)。

こちらは加入が発表された順に並べてみた。1月8日に三門、下平、藤本の3名が発表されたのに対して、伊藤は14日、矢島は15日だった。

この間、幻に終わったのが、通算137得点の前田遼一の獲得であった。J2に降格した磐田からの加入濃厚、合意間近と報道されたこともあったが、なかなかその結果が報道されない。前田は結局、磐田残留を決断するが、マリノス側としては随分と待たされた末の結果であり、順調に進んでいたはずの補強計画は最後に狂ってしまった。

慌てて、伊藤、矢島を獲得したなどと言われているが、「慌てたのか」は真偽のほどは分からない。ちなみに、前田はJ2で全16試合に出場して、3位の9ゴール。昨年よりは、安定感を増して攻撃の柱としてチームを牽引している、と言っていい。もし、あのとき前田が移籍を決断していたなら、開幕のスタメンに名を連ねていたのは伊藤ではなく前田だった可能性は高い。

いずれにしても、チームとしてはマルキーニョスの穴を埋める存在として、最大の期待をかけていた選手にフラれた意味は大きい。その後、4月にマリノスが無得点で苦しむのとは対照的に神戸でマルキーニョスが5試合連続得点を記録していたのはあまりにも皮肉だった。

さて、例年よりも短いオフ。いつもなら3月のJ開幕戦を目指せばいいのだが、今年の緒戦は、ゼロックススーパー杯、広島戦で、2/22だった。さらに2/26にはACLの全北戦を韓国で戦う。短いオフに加えて、やはり忘れてはいけないのが大雪による練習試合の中止、調整の遅れだ。

結局、ほとんどの選手が90分フルで戦うのがゼロックス杯本番という状態でシーズンに突入してしまう。これについては、コンディションが8割程度の状態でシーズンインしてしまった、と樋口監督も振り返っている。

大雪だからしょうがなかった、では片付けてはいけないが、コンディションが上がらないままでも、次から次へと試合はやってくる。相手より明らかにコンディションが良かったのは、敗れたものの公式戦2試合を戦ってきたマリノスと比較して、今季初戦だった大宮との開幕戦だけだろう。

去年のベストメンバーとの入れ替わりは開幕直後の段階では、

マルキ→伊藤翔

ドゥトラ下平匠

兵藤慎剛藤本淳吾 だったわけだが、開幕3戦で、藤本2点、伊藤2点、齋藤1点、富澤1点の計6得点と新戦力が結果を残し、無失点で3連勝なのだから、「結果だけ」を見るとこれ以上ないスタートになった。

だが、そのコンディションの影響があったか、藤本淳吾の怪我、ドゥトラの出遅れに加えて、過密日程。定まったかにみえた軸が揺れることで、急速に勢いを失っていく。

前田がいたら、変わっただろうか。淳吾が元気だったら。昨日書いたように対マリノスの対策が進む中で、マリノスは進化することができず、どちらかといえば総じてお疲れ気味だった。だから前田一人で何かを打開できた姿はあまり想像ができない。

それでも決して自慢の守備は瓦解することなかった。その堅実な守備を作ってきたことはもっと評価されてもいい。榎本哲也中澤佑二、出だしの小林祐三、後半の栗原勇蔵は強くて固かった。

ちなみに淳吾の怪我が回復してからは、攻撃面で開幕直後のような存在感を見せてきていた。やはり淳吾の加入は大きい。伊藤翔に個人的な不満はなく、よく走り勤勉だと思う。だが、決定力やキープ力に優れるストライカーが欲しくないわけがない。噂にあがったコロンビア元代表の話はその後、とんと聞かない。だが、誰か来ないか。今は、期待して待とうと思う。

お疲れ気味で、開幕の迎え方が良くなかった。にしても、悪い時間が思ったより長く続いた。それはなぜなのか。その後、ターニングポイントになったいくつかの試合を考察していきたい。

明日以降にもう少し、この話題を続けます。

来なかった選手はもう知らない。来てくれた淳吾や伊藤翔、下平、みかちゃんらを、もっともっともっと応援したい。

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