【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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この経験をどう生かすか、この舞台に再び戻れるか【ACL】第6節・広州恒大戦(広州) 1-2

右サイドからのカットイン。背番号11のドリブルは中央へ。ほぼゴール正面から、無理やり蹴ったように見えたボールはゴールキーパーにはノーチャンスのゴール右上隅に突き刺さる。

まただ。齋藤学のACL2試合連続のゴール。しかもまたもやゴラッソ!ザック見たか! だが喜びが大きくなかったのは、0-2から1点を返すゴールがあまりにも遅かったためだ。2点取られた以上、我々には3点が必要だった。この得点がもし相手より先だったなら、そのインパクトはとてつもない大きさだったろう。

93分、今季アジアでの戦いの終わりを告げるホイッスル。彼の地は昨年の王者、広州恒大がアジア初戴冠を果たした彼らのホームスタジアムだ。我々の代わりに決勝トーナメントに進むことになった。アジアで勝ち慣れたある種の余裕。大観衆の前でよもやの展開にならなかった安堵が、テレビからでも見て取れる。

必ずしも勝てない相手ではなかった、とマリノスの選手たちは言う。私は絶望的な差があったとまでは言わないけど、このスタジアムで10回戦っても勝ち点3を取れるのは1回あるかどうかだと思う。今の「ふつう」なマリノスでは。1-2というスコア以上に、差があった。そして、これまた選手の多くが言うように、「得点の形ができていない」ために相手守備陣に脅威を与えることはできなかった。

城彰二がテレビ解説でマリノスの動き出しが足りないと再三言っていた。結局縦へのおっかなびっくりのチャレンジばかりだから、攻撃のスイッチオンを受けて、上がる方もおっかなびっくりになる。思い切りがないのだ。11分という早めの時間帯に相手に「難なく」先制点を献上したために、失点を重ねたくないという意識が働いていたのか。

思い切りがよい攻撃は、味方がボールを失わないという信頼感の元に成立する部分がある。昨年のマリノスの場合、好調時のマルキと俊輔はまずボールを失うことはなかった。正しくタメを作って味方の侵入を促すことができた。兵藤や齋藤も、ボールホルダーを信頼して思い切って侵入した。

でも今は違う。「遅攻」から攻が取れてしまって、ノロいだけだ。相手の守備ブロックを崩せずに後ろでパスを回す。ブロックの間でボールを受ける? 思い切って動く選手が少ないから、その後が続かない。早めの失点が多いから、せめてカウンターを狙おうにも相手ががっちり守りに人数をかけていることが多い。

今はリーグ戦でも似たようなものだ。だがこの悔しさは再び、この舞台に戻ることで晴らすしかない。遠征のこと、コンディショ二ングなどクラブとしては9年ぶりの経験だったが、この経験を来年に生かさなくては、また蓄積した経験が途絶えてしまう。柏や広島も一度跳ね返されてもまた挑んだ。マリノスもそうであって欲しい。

言うまでもなく、そのためにはリーグ戦を立て直し3位以内に入る必要がある。11位という順位は気持ちのいいものではないが、首位とはまだ勝ち点6差に過ぎない。昨年、大宮には最大で8離されていたはずだが、あっという間にひっくり返した。だからまだ順位云々を語るのは早過ぎる。

中断までのリーグ戦、5〜6試合をどう戦うか。広島は昨年のACL敗退から切り替えて、リーグ連覇を果たしている。その後、ナビスコ予選がないから、丸々2ヶ月空くことを好機と捉えて立て直す。補強も検討する必要がある。

シーズンはまだまだ始まったばかりだ。まもなくFC東京戦、下を向くことなく選手を迎えてまた戦っていこう。

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