【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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運動量、内容で圧倒し、それでも敗れるアジアでの現在地【ACL】第3節メルボルン・ビクトリー戦(メルボルン)0-1

勝ちという結果が残れば大英断と言われたであろうスタメンの人選。慎重派監督が取った、攻めの采配だった。

端戸 矢島

齋藤 佐藤

小椋 三門

奈良輪 ファビオ 栗原 小林

榎本

リーグの徳島戦でも先発したのは榎本哲也小林祐三栗原勇蔵齋藤学の4名のみだ。

ピッチに水をいっぱい巻かれてボールが速く、芝が日本よりも長めなので足に疲れがたまりやすいとは解説・城のコメント。その影響があったか、中盤での小椋の単純なトラップミスを拾われて、一気にゴール前へ。NZ代表のバーバルーセスが榎本の股下に冷静に流し込んで、9分でビハインドを負う展開になる。その後、前半15分からの75分間、メルボルンの執拗なカウンター狙いに悩まされ、オフサイドに救われることもあったが、ペースを握っていたのはマリノスの方だった。

メルボルンは球際に激しく来ないので、マリノスらしくパス回しができる。ワンタッチで崩す。前半はシュートまで行けない展開が目についたが、とくに藤本淳吾が後半の頭に加わってからは(端戸と交代)さらにパス回しが高速化し、決定機も数知れず作る。

だが学も、佐藤優平も、藤田も決められずに、そして淳吾のフリーキックはバーを叩く。後半途中にポゼッションはマリノスが63%という圧倒的な結果が出る。でもゴールラインは割れない。相手のGKトーマスが身体能力が高い上に、当たっていたのも事実。

佐藤優平奈良輪雄太の運動量は素晴らしかった。絶対に結果を残すという強い決意がテレビを通しても伝わってくる。この二人がここまでファイトし、活躍するなんて去年の今頃はまるで考えられなかったこと。ファビオもほぼ安定的なパフォーマンスを発揮、また淳吾が仲間に与えた安心感は大きかったはずで、中澤佑二中村俊輔という二枚看板が不在でも十分に戦えた。あの二人が今いれば、いないからダメ…という絶望的な感覚が、去年までだったらあったかもしれないが昨日はなかった。

だからこそ勝ちたかった。このメンバーに必要なのは何よりも結果、そしてそれがもたらす自信だった。リーグ戦とは別人のように、固くなり、試合を決められないのは悔しかった。矢島や端戸が始めからガツガツゴールに向かっていたかと言われると、そこも疑問だ。(別人のようにって、全く別のチーム構成なんだから当たり前だけど)

負けたにも拘らず、優平がマンオブザマッチ。この試合の大半でどちらが主導権を握っていたかが分かる。右に左に走り、ボールを受け、飛び出し、ボールをはたく役割もした。持ち味は存分に出ただろう。フィニッシュの精度が課題というところまで、余すところなく。

俊輔が褒めているように、優平は急速に力をつけている。当たり負けることも少なくなったし、何より運動量は魅力だ。積極性もある。他のメンバーも含め、彼らが育ってきたことが確認できたのは大きな収穫だが、それだけというのが悲しいところ。

アジアでの戦いには早くも折り返しの3試合を終えた。

広州 勝ち点7

全北 勝ち点4

メルボルン 勝ち点4

マリノス 勝ち点1

理論上はマリノスは勝ち点10まで積み上げる可能性がある。次節、広州が全北を叩いてくれて独走になる展開ならまだ2位争いは先まで続くだろう。マリノスは最終戦に広州ホームでの試合を残すが仮に広州の1抜けが決まってればモチベーション面からマリノスが有利になるかもしれない。

…なんてことを書いていても仕方ない。次は4月2日の日産スタジアムメルボルンと再戦、勝って希望をつなぐしかない。

お互いにメンバーがいつもと違うとはいえ、メルボルンの実力はJ1で優勝争いをするレベルではないと感じた。けど、ACLの経験はマリノスより豊富。これがアジアでのマリノスの現在地。悔しいけれど、この経験を糧にして行くしかない。コンディション不良の全北は参考外だが、他の2試合ではマリノスはしっかり戦えていたじゃないか。執拗な前線プレスは嫌がられてもいた。もう一回ホームで立て直そう。

監督、スタッフ、選手たち、厳しいスケジュールで長距離の遠征本当にお疲れ様でした。メルボルンでクールダウンをしてから今日が移動日。甲府戦が日曜なので、明日にオフを挟めるのはせめてもの救いかもですね。

なんか悔しくて、悔しくて、悔しかったけれど、マリノスというクラブをより好きになった試合でした。

http://soccer.blogmura.com/f-marinos

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