アジアチャンピオンズリーグでの戦いでは、いろんな非日常があった。
慣れ親しんだホームを日産スタジアムと呼べずに横浜国際競技場と呼ぶこと。
マスコットは一体までしか登場できないらしく、マリノス君のみが出勤で、マリノスケはお休みだったこと。
そのマリノス君の着ぐるみのユニフォームもスポンサー数の規制の関係で、我らが三栄建築設計の文字を青のカラーテープで隠していたこと。
選手紹介も、いつものDJ光国さんではない。なんでかなぁと思ったら、アジア仕様で(ルールなんでしょうなぁ)、英語での紹介になっている。
「NO.1 Tetsuya Enomoto !」という紹介だった。隣に座るうちの息子、シュンスケはこの選手紹介が何よりも好きで、よく家でも、車の中でも、選手紹介ごっこをさせられている。その息子が英語紹介に、最初は呆気にとられて、その後、「面白い新ネタ、見つけたぜ」という得意そうな顔をしている。
案の定、帰り道に何度も英語での選手紹介をさせられることになったのだけど。
J1の大宮との開幕戦で、今年も新しくなった選手紹介のビデオを携帯に録画した。そして、すでに何十回と再生されている。
これを繰り返し見ていれば、3歳児も、立派なマリサポになるというもの。伊藤翔、藤本淳吾、下平匠の新加入選手のフルネーム、顔、背番号と、何よりも予習に役立つ。数字の数え方も、サッカー用語も、人の名前は氏と名から成り立っていることも、この映像から小さい子供が学べることは実に多い。この映像を通じて、ファビオやドゥトラが外国籍だということも何となく理解した。
YouTubeにあげてくれてる方がいるようなので貼っておくが、http://youtu.be/j_ckmhKomcs、明日が今季の初観戦という方がいたら、これで予習をお勧めしたい。
それぞれの選手にはキャッチフレーズが一文ついているのだが、これを読むと一言で選手を言い表すことがいかに難しいかを知る。
まず、ホームタウンを絡めるとしっくり来る場合が多く、大抵は俺たちの選手だという気持ちを刺激される。
使用例
【守るのは横浜の誇り】
【横浜に進化を捧げる】
上は栗原勇蔵選手。生え抜きバンデーラらしく、守るというワードもフィットする。下は藤本淳吾選手、地元出身者が移籍の理由としてそう言ったかのように思わせてくれるので、これも愛着がわく。
使用例・選手のプレースタイルを表す
【切り裂く突き刺す】
【厳しくいく激しく戦う】
【強く速くゴールを襲う】
最初は齋藤選手。全国的にも有名になりつつあるドリブルの力はもちろんのこと、numberで関塚元五輪監督が指摘していたのはシュート力の高さ。そういう意味では見事な文だが、ちょっと表現が物騒な感じがマイナスか。
中段は、小椋祥平選手。グイグイプレスをかけ、激しくボールを奪うその様が目に浮かぶ。だが、厳しく「いく」とひらがなにしたために、やや滑稽に見えるのがわずかに残念。
下段は伊藤翔選手だが、開幕で見せたスーパーロングシュートとハードワークするプレースタイルを表している。ただし、速い、のか。
個人的にはピンとこない!の例
【誇りを極める】
【進撃あるのみ】
ここからは納得感の薄いコーナーだ。上段の中村俊輔の場合は、「闘志を束ね勝利を導く」という昨年のコピーが秀逸だっただけに、ん?という感じ。誇りって極めるものなんだろか。でも誇りはあるし、極めるという動詞も似合うからいいか!(甘い)
下段は小林祐三。「攻撃は得意」と読めるのだがなあ。あるのみ、だなんて、対人に強く、突破力もつけて、クロスまで上手くなった小林のスケールからすると物足りないぞ。
負けてる前提とも読める例
榎本哲也【どんな逆境も乗り越える】
樋口監督【最後の最後まで戦い抜く】
哲也はポジション柄、ピンチが多いこともあるだろうけど、逆境って少し後ろ向きでは?
樋口監督は「全ての力を結実させる」という監督最終年かのような、覚悟の決まった去年のフレーズがいいかなあ。
批判してるつもりはないのだけれど、毎回試合前に観客のテンションを高めるためのツールと考えると、もっと煽るような言葉でもいいのかなと思った次第。
ただ息子は3歳で漢字も読めないので、大はしゃぎで見てるけれど。ちなみに、我が家では、背番号の順に選手を紹介することもある。その時は必ず、榎本の次に、ディフェンダー3番、松田直樹!と、息子が呼ぶようになった。ずっと忘れないために、覚えてくれてよかったと思っている。
そんな松田直樹は今日が37回目の誕生日。彼には、今の選手紹介でどんなフレーズが着くのだろう。「ただ闘志をむき出しに戦う」とか?そのまんま過ぎますな(笑)
偉そうな感想書いたけれど、最後にいかにコピーを生み出すのが大変かを知った。私たちも一年間、このフレーズとともに生きていく。
http://soccer.blogmura.com/f-marinos
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