【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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あと二つ、どうやって勝つか。得点力アップの鍵を握るのは?〜天皇杯準々決勝・対大分(大銀ド)2-1

大誤算だったのは学の途中交代、ではなく、田舎の温泉宿にBSのアンテナがなかったこと!街中のビジネスホテルならそんなことないのだろうけども、これで当日に試合を振り返るのが不可能に。ようやく帰宅後、試合終了から30時間後に見返したのでこんな時間のアップになってしまいました。

さて、天皇杯では2試合連続の延長となりました。延長前半に勝ち越してから見せた、実に集中したディフェンスはさすがマリノスと思えましたが、90分での決定機はむしろ大分に多く、完全なる辛勝と言えるものでした。

あの川崎での最終節から直後の試合ということで試合の入りは難しそうでしたし、富澤には簡単なパスミスも散見されました。リーグ最終盤の異常な重圧から解放されて、尻上がりに調子が上がってきたと感じました。

ただし前半から圧倒的にポゼッションするし、中盤の制圧もそれなりにうまく行ったのに、アタッキングサードでの崩し、攻撃の連携がチグハグでした。とくに齋藤学は仕掛けらしい仕掛けができずまったく脅威になりません。そのため決定機らしい決定機が作れずに後半へ。

マリノスがモタモタしてると、大分の狙うカウンターが炸裂して、相手の思う壺になりそう。新潟戦もそうでしたが押しているのにチャンスを作りきれずにいると、一瞬の隙を付かれて失点してしまいます。なんか嫌な流れだなあと思っていましたが、大分とのリーグ戦2試合と同様にセットプレーから点が生まれます。

中村俊輔コーナーキックを決めたのは、ニアに走り込んだ栗原勇蔵のヘッド!高いレベルの一撃で、ゴール逆側のアウェイ側のスタンドは勝ちを確信したように大いに沸いた。

一方の失点の場面もセットプレーだった。途中出場の森島のうまい動きとヘディングシュートを褒めるべきかもしれませんが、一番手のターゲットマンのマークを外したのもまた栗原。実物は縦にも横にもデカくて、見た目より動きが機敏でギャップに驚かされましたが、あれでは折角の得点も帳消しになってしまう。

延長になって間も無い94分、自陣でボールを奪うと、俊輔からセンターサークル付近で富澤にボールが渡り、するするとドリブルで持ち上がります。そのままの流れで小林のクロスのクリアミスが富澤の前に転がり、ワンタッチで豪快に放たれたミドルシュートはサイドネットを揺らしたのでした。

試合後のインタビューによると、富澤の良さが出ていない、安パイ(リスクを犯さない安全策)なプレーの連続だったので、ドリブルするなどボールに触ってリズムを変えた方がいいと、俊輔がアドバイス。実際のゴールの場面でも、富澤にボールを預けて上がらせるという選択をしています。人の調子まで上げようとする俊輔のキャプテンシーがスゴイ。面倒見がいいお母さんかっ!とは妻、談。

試合終了直前には端戸と小椋が投入され、とくに端戸はエリア前で守備をかいくぐりあわやだめ押し点というチャンスを作り、状態の良さを伺わせてくれました。2ー1で勝利したものの得点者は栗原と富澤。一番の問題点は、【攻撃の仕掛けのイメージが共有できていないこと】にあるように思います。

何度も話題になっている通り、エースストライカーの敵前逃亡により、チーム力は下がってしまった。だが、控え選手からすればチャンスだった。藤田がフィットしないなら端戸を、というのもあるかもしれませんが、コンビネーションを熟成するには時間が足りません。アイコンタクトだけで、あるいは目さえ見なくても通じ合うレベルが今のマリノスでは求められます。レギュラーメンバーが固定されて戦ってきた副産物として、選手同士の連携が頭に刷り込まれているからです。

そこで攻撃のキーマンには中町と兵藤を指名したい。攻撃のパイプ役として、普段から考えて動ける選手。俊輔の存在を際立たせている選手がこの二人でしょう。練習からこの二人と、1トップに入る選手の話し合いというか、擦り合わせが何よりも重要な気がします。

準決勝の相手は鳥栖に決まりました。カウンターの鋭さはヤバイですから、マリノスとしても中途半端な攻撃はかえって自分の首を締めることになります。シュートで終わるという基本的なカウンター対策を実行するためには、攻撃のノッキングを減らせるかがカギでしょう。

もうひと段階、セットプレー以外の形を磨かないと苦戦しそう。でも日産に帰還できます。この一週間の練度向上に期待しましょう。

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