【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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恐れるな さあ行こう、ゴール目指し 〜第34節・川崎戦(等々力)展望

2013年12月7日は忘れられない一日になる。ここまでよくたどり着いた。

最終節まで優勝の可能性を残したのは、18チーム中、わずかに3だった。その一つに、しかも最も有利な立場に横浜F・マリノスがいる。

来夏行われるブラジルW杯の組み合わせ抽選会が行われたが、もう前回のW杯から3年半が経ったわけだ。その舞台、南アW杯で苦渋を味わった中村俊輔は日本代表の次に、ある目標を定めた。

それが、俊輔の生まれ故郷のクラブ、マリノスを再び優勝させることだった。チームは転換期ですぐに優勝争いに絡むことはできなかったが、ついに目標に手が届くところまで来た。特に今年のピッチ内外でのけん引を認めない者はいないはず。あなたと歓喜の涙を流したいという人が山ほどいます。みんな、エネルギーを送ります。どうかあなたの左足で優勝を我らの手に。

マリノスは勝てば文句無しに、例え引分け、負けでも、広島が鹿島に勝たなければ優勝が決まるという条件だ。つまり無得点である限りは、広島と鹿島の結果次第、他力本願ということになる。自力優勝のためには、ここ数試合、産みの苦しみを味わっているゴールを求めるしかない。8月28日の浦和戦以降で、リーグでは複数得点がない、またエースのマルキーニョスが無得点ということが問題視されているが、それはあくまでデータでしかない。ナビスコ杯や天皇杯などの公式戦では2得点以上の試合もあり、マルキのゴールも少なくない。俊輔は自らが決めると宣言しているが、最初はマルキと齋藤学にうまく通して、彼らの力を利用するのではないか。学の負傷がだいぶ癒えてきているようなので、川崎守備陣を最初から混乱させると戦いやすくなるはずである。そして学が守備を二人、三人と引きつけて空いたスペースをマルキが狙う。あるいは兵藤も走りこむ。さらに俊輔がミドルレンジから狙う。最良の処方箋は先制点だが、その後もボールを保持し、あの新潟に比べれば球際がそこまできつくないだろうからじわじわ押し込めればいい。

リスクを、相手を恐れるな。けれど、不用意な失点だけは許されない。マリノスの持ち味が俊輔、中町、富澤によるトライアングルならば、レナト、憲剛、大久保という川崎の誇る攻撃陣タレントの三人も実に厄介だ。春のリーグ、ナビスコ杯での対戦時には、この三人が揃っていなかったため、中澤は「今回が本当の川崎。これを封じてこそ、優勝の価値が高まる」と気合を隠さない。ボンバーの集中力の高さは、日本代表をはじめ、大一番であればあるほど発揮されるはずと確信している。本気のボンバーが間違いなく、見られるので、気迫溢れる表情と周囲を鼓舞するコーチングに注目したい。レナト小林祐三の攻防も勝敗につながる大きなポイントになるだろう。小林は対面のレナトがスピードに乗ってボールを持っても、慌てずにスローダウンさせる守備ができる。レナトに好き勝手させないだけでいいとも言える。とくにショートカウンターは要注意。またシュートの本数もある程度は覚悟が必要だ。だからこそ球際。シュートコースを消すこと。やっぱその手の守備は、榎本とマリノスDF陣の得意中の得意でしょ。

ベンチの采配もいつも以上に慎重になるだろう。当然他会場の動向も気にしながらの交代策になる。そのとき、樋口監督は迷いなく適切な手を打てるか。監督は優れた戦術家であるし、育成経験も豊富だ。だが、あまりその場での修正が得意なタイプとは言えず、監督というよりは名参謀というイメージがつきまとう。折しも岡田武史元監督がマリノスタウンを訪れ、かつてコーチだった樋口監督を激励したことが新聞紙面を賑わせた。

それでも名監督だから優勝できるわけではなく、結果を残した監督が優秀、つまり今日勝てば樋口さんは名監督なのだと思う。自分の元から巣立ったコーチが巡り巡って、監督として再びマリノスを頂点に立たせたら、岡田さんも喜んでくれるだろう。樋口さん、全ての力を結実させるのは今です!

ツキも、実力のうち。

夜中にW杯の組み合わせ抽選を見てそう思った。日本が入ったポッドは移動距離が長くて、高温地域での試合が多いらしいが、コートジボワール、コロンビア、ギリシャの組み合わせは決して悪くないだろう。いいサッカーをしても、とんでもない相手が3つ来たらノーチャンス。相手が悪かった、組み合わせさえよければ…など通用しない。

翻ってマリノスは、今日勝てば勝ち点65で文句無しのチャンピオンだが、過去には70とっても優勝できなかったチームもある。勝ち点だけを比べれば、そんなチームがいたら優勝の可能性が消滅していたことだって考えられる。

大丈夫、今年のマリノスはついている。そしてやるべき準備がしっかりできたようだ。あとは90分、気持ち出して、走り続けるだけ。川崎のゴールネットを揺らすだけ。

6万人の日産に負けないくらいの圧倒的な気迫で応援してきます。勝ちましょう。

http://soccer.blogmura.com/f-marinos

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