オフを一泊二日の家族での温泉旅行に充てた我らが中村俊輔。再始動となった3日の練習後に報道陣にリフレッシュした様子を明かしたという。
温泉、どこに行ったんだろう？？…じゃなくて、キャプテンの切り替え、さすがである。束の間の家族水入らずの時間を過ごしたようだが、「電池交換じゃないけど、家で何もしないよりは、少し忙しい方がいいから」、「自分が決めてやるという気持ちが強くなっている」という。
樋口監督も舌を巻く今季のチームを象徴するキーワードの一つが、リバウンドメンタリティの強さだ。まさに、これ。練習時のチームの雰囲気が明るかったというのは決して強がりではない。
例えばナビスコ準決勝の第一戦で大敗を喫したときも、アウェイの鹿島でマリノスには珍しい逆転負けを喫した時も、仙台と甲府で2試合連続のスコアレスドローで首位から陥落した時も。ショックが大きいほど、その次の試合でチームの真価が問われる。とくにメンタル。マリノスの百戦錬磨のベテランたちは敗戦から気持ちを切り替えて次の試合では必ず復活してきた。だから今も首位にいるというわけ。
ところで、12月12日に発売されるNumberのJリーグ特集号「Jリーグには、俺たちがいる。J.LEAGUE FINAL 2013」の予告にはこんな文字が躍っている。
巻頭ロングインタビュー
ちょっとタイトルを読んだだけでこみ上げてきそうだ。僕たちがこの記事を読むころ、優勝争いは決着している。マリノスは見事に優勝を果たしているはず。
もし7日に、優勝を手繰り寄せるゴールが俊輔から生まれたものならば、この巻頭インタビューの結末を慌てて、そのエピソードも盛り込んで大きく書き換えないといけないかもしれない。
今年の開幕戦、もうだいぶ昔のことのようだけれど、俊輔のフリーキックからマリノスの快進撃は始まった。コースが意図したものでなかったが決まったことに苦笑いする俊輔。蹴り上げた左足が右手に当たったのか、笑いながら右手首をぶらぶら振りながら、チームメイトの祝福を受けている姿、覚えているだろうか。
はっきり言えば、勝つなら、オウンゴールでもなんでもいいんだけど、やはり最後もこの男、という予感がしてきた。得点不足に悩むチームで決めるとしたら、やはりこの男。
新潟戦では惜しいフリーキックがあった。狙ったコースとは違い、俊輔も首を傾げていた。あれが決まるのか、決まらないのかで天国と地獄。プロは本当に紙一重のところで戦っていることを再確認した。
観客席の「気」や「熱」が、ゴールを決めるのにほんの少しだけ後押しできるとしたら、あるいは誰かの気や熱もスタジアムに代わりに連れて行けるのだとしたら、テレビの向こう側からでも届けられるものがあるのだとしたら、マリノスの勝利を願うすべての人で祈りましょう。
ささやかだけどいい話が二つあった。一つは日産ギャラリーでのパブリックビューイングの開催決定。ご存知の通り等々力のチケットは高騰しているが、ここならマリノスファンとともに大型画面で試合を楽しめる。スタジアムに行けない方はたくさんいるだろうから、とても混雑することだろう。
もう一つは、曇りのち晴れと当日の天気予報が大幅に改善したことだ。降水確率も50%あったものが30%になった。お天道様も味方してくれている？のだと信じたい。どうせならいいコンディションでやってほしいもの。もちろん見る方も。
昨日の晩、うちのシュンスケ(3歳)が等々力では一生懸命応援する、川崎に勝つよねと言っていた。2歳で迎えた開幕時には対戦相手の名前などまるで分からなかったのに9ヶ月でずいぶんと詳しくなった。サンタさんに今年、何をお願いするの？という問いには、俊輔と中澤の旗！(ミニのぼり)と即答するほど、親の教育の影響を受けてしまった。
（ところでミニのぼり俊輔版がすでに売り切れ、再入荷の予定がないらしく困っています。どなたかお譲りいただけませんか？？ もちろん特設サイトで呼びかけているフルサイズののぼりは応募しましたが… 安くていい！と思ったらまさか手に入らないなんて）
さあ、決戦まであと6日だ。開幕のスタメンが、最終戦でも全員揃ってピッチに立つだろう。別調整の中町の状態が心配だが、痛いとか言ってられない。彼も恐らく先発するだろう。ホームで決めなきゃというプレッシャーは忘れて、これがマリノスだという試合ができる環境は再び整いつつある。
いい準備といい試合、最高の結果を願っている。
http://soccer.blogmura.com/f-marinos
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