ラスト5試合となった大分戦の前に、中澤佑二が言った。「これからの試合で俺達が優勝する資格があるかを試される」
前節の大分との試合も、台風接近のために異例の前々日移動となることをはじめ難しいゲームだった。それでも、俊輔の値千金のフリーキックであげた虎の子の1点を守り抜いて、勝ちきった。
そうしたら今度は、チーム最多時間出場の俊輔が入院。まったくなんてこった、と多くの人が思った。ただし、幸い日程が少しあいていたため試合前に俊輔は退院し、練習にも合流することができた。残り4試合、わずかに360分。優勝に一番近い首位に居ても、まだまだチャンピオンまでの道のり高く、険しく。それでも我らは一歩ずつ進む。
どうやら天皇杯長野戦、そして次節磐田戦には俊輔は間に合う見込みとなった。この1試合を乗り切れば、また俊輔は帰ってくる。だが、首位とはいえ2位との勝ち点差は2。したがって無様に敗れるようなら首位陥落という事態も起こりうる。それは優位な立場、自力優勝からの転落も意味する。すなわち天国か地獄か。期せずして、中澤の言葉通り、マリノスはチャンピオンになるべきチームかを問われる一戦となったと言える。
思えば、今年のマリノスには主力選手の長期離脱による悩みがほとんどなかった。選手の自己節制の賜物であり、クラブの施設も素晴らしいだろう。そして何より篠田洋介フィジカルコーチの目に見えない貢献が本当に大きいのだと確信する。篠田氏がフィジコになったのは2004年というから、何かが突然去年と変わったなどということはないかもしれない。だが、スタッフや選手との対話や、個々にあわせたメニューの設計がうまくいっているのは間違いない。えらいぞ、篠田さん。
残り4試合ということで、僕たちも寒さ対策だとかコンディショニングが大事。今日は雨の予報も出ているし、寒さもなかなかのもの。歓喜の瞬間を家の布団で迎えることがないようにしないと。昨日の、最終節・川崎戦のチケットもどうにかこうにか入手できたので、あとはひたすら応援するのみだ。
さて名古屋と言えば、春にはファインカウンターからの兵藤のゴールと、榎本哲也のロスタイムPKストップで勝利した相手。天皇杯でも2年連続PKによる勝利と際どい相手だ。
しかも、日産スタジアムでは2009年が最後の勝利というデータもある。
2009年
7節 ●1-2(瑞穂陸)
29節 ○2-1(日産ス)
2010年
16節 ●0-2(日産ス)
23節 △1-1(瑞穂陸)
2011年
1節 △1-1(豊田ス)
32節 ●1-2(日産ス)
2012年
16節 △1-1(日産ス)
30節 △1-1(豊田ス)
2013年
11節 ○2-1(豊田ス)
31節 (日産ス)
最近の相性はあまりいいとは言えない。でもこの段階に来たら、そんなの関係ないけれども。ピクシーの名古屋は、確かに強かったが、それも過去のことになりつつある。革靴で決めたスーパーゴールとともにピクシーのことは忘れないし、リーグ優勝に導いた功績も素晴らしい。だがもうあれから3年が経った。名古屋は天皇杯も敗退が決まっており、ACLの出場争いに絡むこともない。プライドだけが拠り所と言っていいだろう。また闘莉王や玉田がケガの影響でコンディションが整わないほか、ボランチの中村が離脱している。スピードスターの永井が本調子でないのは正直に言って助かる。
だがケネディや闘莉王などによるパワープレーでの勝負は脅威となるのは間違いないだろう。
マリノスの注目は、なんといっても中町公祐。彼の攻撃のタクトがどう機能するか。富澤、小椋と構成する新トライアングルのデキが勝敗のカギを握るだろう。早い時間で形を作りたいね!
富澤の試合前のコメントがみんなの気持ちを表しているかもしれない。
「俊さんはチームで一番走っていたし、そのぶん体に負担がかかっていた。これまで助けてもらっていたわけだから、今回は自分たちでチームを勝たせて、その流れで帰ってきてほしい」
その通り! みんなで勝つ! キックオフは午後1時。さあさあ、出かけなきゃ。
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