【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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出た、ウルトラレフティ! 首位再浮上で優勝カウントダウン開始〜第21節・FC東京戦(味スタ)

後半44分、マリノスが1点リード。直前にクローザーの小椋も投入した。安心感がある。このまま逃げ切れるか。FC東京の攻撃は、最後が雑になるから決定的な場面は少ない。

中町が奪ったボールを素早く小椋がら縦に送る、前線で待つマルキーニョスへ。隣にあがってきた俊輔に渡す。もう一度、マルキに渡して7試合連続ゴールなるか!?と思ったが、マルキには米本がぴったりついていてパスを出せない。CB加賀と対峙した俊輔はペナルティアークまでドリブルを進める。右足でシュート? いや、違う。切り返して左足に持ちかえる。すると、利き足のシュートを警戒して、加賀だけでなく徳永もコースを消しにくる。再度切り返して右へ。今度こそ蹴るか? 加賀がブロックに入った瞬間に、三たび切り返し。

ようやく左足一閃。助走のないプレースキックのように最小限のモーションで蹴られたボールは、どんなキーパーでも届かないようなゴール左隅のコースに飛んだ。

前節のマルキのバイシクルシュートに続いて、まただよ。またスゴいゴールを見せられてしまった。暑い一日で、試合終了直前になぜまだあんな動きができる? 切り返し三連発の時間帯に驚く解説者が多かったのもこのプレーのすごさを物語る。

もちろん、その瞬間のアウェー側スタンドも熱狂。

シュンスケナカムラ! 俺らの誇り、ウルトラレフティ、シュンスケナカムラ! 5回、10回と繰り返しても鳴り止まない、キャプテンへの賛歌。歌っているだけで幸せ。この楽しい2-0のアディショナルタイムがずっと続けばいいのに。チャントのリピートが5分くらい続いて、俊輔コールに変わったときには、まだ試合中にもかかわらずゴール裏に手を振る俊輔の姿が嬉しい。

2−0。第13節、5月の鳥栖戦以来となるリーグ戦の完封勝利だ。守備陣の集中力は本当に高く、東京に決定的な場面を作らせなかったのはとてもよかった。東京のポポヴィッチ監督は、スコアほどの力の差はなかったというが、細かなプレーの質はマリノスの方が全然上だったと思う。

兵藤の先制ゴールは、エリア内にペナルティエリアのコーナーから侵入し、端戸とのワンツーで生まれたものだったが、DFの股を抜いた兵藤からのパスも、かかとで優しく返した端戸のパスも質が高かった。何よりも、この複数の選手による崩しは、普段から時間をかけて練習でやっている形だから、自信を深めるゴールだったのではないか。

練習通りで言えば、僕たちを熱狂させた中村俊輔のゴールも、当の本人は平然と「練習でやっていたことがうまくいっただけ」と言っていたが、そのように練習でやったことがさっとイメージできることは今のマリノスの強さの源泉かもしれない。

試合後の俊輔のコメントで見逃すべきでないポイントがもう一つ。小椋や奈良輪は地味だけど頑張ってくれたとまず途中出場の選手の守備での貢献を労う。次に、仁もいいプレーだった、自信になるだろうと、期待の若手のフォロー。さらに学を使わずに勝ったことで競争力が上がるでしょうとチーム全体の成長を促す発言。小椋がいい仕事をしたけど、アンドリューも負けてないでしょう、あと比嘉君もね^_^ コメントでは比嘉さんではなく、(比嘉君となっていたので原文のままとした)

フィールド上の監督という表現は大袈裟じゃない。出た選手、出られない選手のモチベーションまで考えている。端戸仁は確かに久々に出た鳥栖戦よりはるかに落ち着いていたし、守りでの貢献も高かったと思う。俊輔の言葉を糧にして今後もいい仕事をしてほしいと思う。

しかも、プレーでも引っ張ってくれている。この日はベンチには入ったが出なかった学ばりの、キレキレドリブル。そして、思わず「エグい!」と唸らせる、だめ押しミドル。ゴールのあとの富澤は、そのうまさに呆れたように笑っていた。

真夏の三連勝で、これで首位に再浮上した。第7節で大宮に首位を明け渡していたから、14試合ぶりの復帰だ。まだまだヤマは先に来るだろうけど、首位にいることは悪くない。その中で怖いのはやはり、主力の怪我だ。現在の主力、とくにマルキと俊輔は換えがきかない。1試合の出場停止はまだしも長期の離脱は絶対にあってはならない。

夏場になったら、ベテラン揃いだから足が止まるとさんざん言われた我が軍だが、俊輔からは相手のプレスが弱まって自由にプレーできるからむしろ有利との発言も。

異常な暑さはまだまだ続く様子だが、それも今のマリノスには追い風か。東京との試合も途中ガマン比べに持ち込んでそれに勝ったことが大きかったかも。カズマにシュートを打たせず、決定機と呼べる機会は石川のミドルくらいで、本当に完封と呼べる試合ができた。間違いなく7月以降ではベストゲームだった。これを続けよう!

そしてあのウルトラレフティが、今度はどんなものすごいプレーを見せてくれるのか、考えただけでゾクゾクする。また昨晩は、うちの妻の夢にも出てきたそうだが。

2013年の盆休みは、あの爽快なミドルと共に記憶されるのだろう。

http://soccer.blogmura.com/f-marinos

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