2013/07/13 19:04キックオフ 日産スタジアム
【入場者数】29,722人【天候】曇 30.6℃ 67%
【主審】高山 啓義【副審】相樂 亨/川崎 秋仁
10 SH 11
4 CK 3
11 FK 7
【得点】 22' マルキーニョス 36' 齋藤 学 90'+4 今井 智基
観戦直後、試合を見返す前の感想として今日のポイントは次の3つ。
1、酷暑の中で両チームともコンディションがいいはずがない、その中で最初からアグレッシブに先制点を取りに行ったこと、よい時間帯に取れたこと。
2、中村俊輔が大分、とくにセレッソ戦に比べ「トップ下」でプレーする時間が長かったこと、好調時によく見られたいい形でのボール奪取が見えたこと。
3、大宮の強力2トップが不在だったから、怖がりすぎることなく思い切って守備できたこと
客席も蒸し暑くて、すごいコンディションだった。思わず、バクスタで「ああ荷物だけ置いて、となりに人が来ないようにする傍若無人の振る舞いがわかるなあ、今日は・・・」という悪いささやきが頭をもたげてしまうほど。でも我が家はちゃんと詰めてますけれども。試合前にちょろりと降った通り雨がよけいに湿度を上げてしまったようで、ピッチ上には蜃気楼が立ちこめているようにすら見えた。
セレッソ時は大人しく、落ち着いて入ったけれど、今日のマリノスは飛ばしていた。正直に言うと、後で足がぴたっと止まるのではないかと、少し不安になるほどだった。そこはオーバーペースと紙一重になるのだが、大宮監督のズデンコ氏はマリノスの立ち上がりは大宮より「アグレッシブだった」と試合後に評した。そのアグレッシブさがいい時間帯でのマリノスの先制点につながった。調子をあげてきた学の優しいふわりとしたラストパスをマルキーニョスは正確に流し込むだけだった。
ただし、攻めながらも、シュートチャンスを作りながらも決めきれずに0−0のままという、「よくある展開」だったならば、このアグレッシブな攻撃はよかったのかどうか分からなくなるわけで、マリノスはこの最初の賭けに見事に勝ったと言える。さらにその後も、大宮にろくにチャンスを作らせずに35分に、セットプレーの守備を終えたマリノスはゴール裏から、「さぁ見せてくれ、さぁ決めろ学」のチャントがこだまする。その余韻が残るくらいの直後のプレーで、恐らく7月のJリーグベストゴールの当選確実と言っていい、4人抜きゴールが炸裂する。明らかに学のコンディションがあがってきているな。
ところで、この2点めも、直前に相手DFにつぶされながらボールをつないだのは俊輔。1点めのアシストを記録したのも学だが、その直前に相手を引きつけてスペースを作ったのも俊輔で、ヨコハマエクスプレスが指摘されていたように彼のポジションがもう少し相手ゴールに近づいた事で、これだけ変わるのかということ。俊輔が前に行くだけで、富澤や中町のもプレーしやすそうだった。彼らがバラバラにならずコンパクトに距離を保つ事が、とくに前半は大宮の攻撃を組み立てることすら自由にさせていなかったと言えるだろう。
そしてもう一つ、ズラタンに続いてノヴァコビッチが離脱した大宮は2トップが長谷川と富山だったが、これはもう脅威という面でだいぶ違った。いつやられるかわからない怖さが薄いから、最終ラインも大胆に勝負できていたように思う。
もっともっと上に行くためには、最後のアディショナルタイムでの失点など、絶対に与えてはいけないのだけれど、それがまだ課題ということだろうし、首位にいるチームの意地ということだろう。8月末にアウェーで再戦することを考えると完封しておきたかったなあ。
ただここ2試合の足踏みを払拭するための勝ち点3を上位から、苦手からあげたことに大きな価値がある。本当は首位交代のつもりだったんだけど、リーグ再開前と同じ勝ち点差を5に詰めただけ。この差を埋めて行くには、この1試合が良かっただけではなくて、次戦以降に継続できるかどうかが大事だと思う。
話は変わって、試合前のレ・ミゼラブル出演者による「民衆の歌」の合唱は、鳥肌が立つほど素晴らしかった。途中から手拍子がパラパラと始まったのは余計だったけど。
ゴール裏も、アップ中の選手コールを自重して、貯めに貯めた声を選手入場後に爆発させたのも素晴らしかったと思う。バクスタに聞こえてくる声の迫力は今季最高だった。今日の試合がいつもと違う感は出ていたし、その雰囲気がマリノスの立ち上がりの良さにつながったのではないか。戦う者の歌は、今宵は間違いなく聞こえていた。
これも継続できるかどうか。
さて、真夏のハードな4連戦もあと1試合。相手はまた埼玉の赤い方。
http://soccer.blogmura.com/f-marinos
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