【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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完全優勝の記憶すら忘却の彼方へ。今を生きる点取り屋の生き様(Jリーグクロニクル・第6位 2003年J1 2ndステージ・第15節 横浜FM対磐田)

Jリーグ20周年記念として、スカパーで、投票で選ばれた過去のベストマッチが10試合放送された。第6位は、マリノスが初めての両ステージ優勝を達成した2003年のセカンドステージ最終節だ。

大雨にもかかわらず集まった4万3千人を超える観客の前で、マリノスジュビロ磐田を相手に逆転勝ちをおさめた。

ファンなら誰もが忘れられない、この試合をほとんど覚えていない男、久保竜彦の爆笑解説が色を添えてくれる。当時のチームの裏話はいろいろ出てきて面白いのだけど、とにかく試合の内容を覚えてないのが笑える。

以下、ドラゴンダイジェストでお送りする。

キックオフ直前、試合前の順位表が字幕で出されるが、首位・磐田、勝ち点2差の2位で鹿島、さらに1差の3位で横浜FMという展開だったのだが、その条件を久保はまるで覚えてない。まあ、目の前の磐田に勝つことしか考えてなかったという言い分は納得できる。

ただ2−1という最終スコアでマリノスが勝利した事は覚えていると、早々に結果をぶちまける。過去の試合とはいえ、キックオフ直前に言わなくても…^_^;

マリノスが逆転優勝するためには、まず自分が磐田に勝って、さらに鹿島の結果待ちという条件だが、前半開始2分という早々にグラウのシュートが決まり、失点してしまう。もちろん、この失点のことを久保はまるで覚えてない。

15分、この試合の最大のポイントと言っていい、榎本哲也の退場のシーン。キーパーのパントキックを妨害したとして、グラウを哲也(20)が突き飛ばしてしまい、一発退場。このシーンは覚えていて、非常にがっかりしたらしい。哲也が冷静さを失い、レッドカードを受けてもまだ興奮しているのが画面から分かる。徐々に冷静になるとともに、取り返しがつかないことに気づき、うつむきピッチをあとにする姿が生々しい。若気の至りで片付けられない大きな影響を残すプレーだった。

榎本退場に伴い、控えのGK下川を投入されるために下げられたのは佐藤由紀彦だが、本人も相当がっかりしていたのと同時に、由紀彦から質の高いボールが来なくなる事に、久保、がっかり。首位相手に一点ビハインドで、しかも残り70分以上を10人で戦うという誰もが落ち込む中で、前向きで強い目だったのが松田直樹だった。久保も、このときの松田の切り替えの早さ、メンタルの強さに救われたと指摘。

30分過ぎ。この強い雨でピッチコンディションは厳しかったかと聞かれ、いや雨が降っていた事を覚えていない。試合前からずっと雨は強かったが、最初から降っていましたか?と逆にアナウンサーに聞く。

当時の選手とも連絡取ったりするのか?と聞かれ、電話を受けて「遊びの試合」の出場を頼まれる事もあると答える。ようするにチャリティマッチという言葉を忘れている。

後半立ち上がりに10人のマリノスが追いつく。久保が競ったボールをマルキが押し込んで同点に。これは覚えてるでしょ、と思ったが久保はこれも覚えていない。

こぼれ話、福岡、広島から出て来た久保は横浜の人の多さにかなり驚いたらしいが楽しく暮らしていたのだそう。家族との会話でも、また横浜に行きたいねなどとの会話。お出かけスポットは中華街で、娘は中国人の友達がたくさんいた。・・・って一人少ないのに奮戦を続けるマリノスの試合見ながら、なんの話やねん。

マルキやドゥトラなど今もマリノスでプレーする選手の当時のことが度々紹介されるのは、聞いていて単純に楽しい。10年って長いようで、あっという間だな。遠い目。

このまま引き分けるかと思われたが、ひとり選手が少ないのを感じさせないマリノスのがんばりで、最後にゴールを決めたのは久保だった。

そして、横浜国際が先にタイムアップして、マリノス勝利。そして鹿島は逆に直前に浦和に追いつかれて引き分け。その鹿島の様子が横浜国際の場内ビジョンに流されている。試合終了、優勝確定の瞬間の岡田武史監督の表情は何度見ても名場面だ。

マリノスの史上2回目のリーグ優勝をまたこうして見られてとても良かった。当時、前の週に終わったJ2で新潟が優勝、昇格したために、泊まり込みで編集してたから、ヘロヘロになりながらこの試合を他人事のように見てたな。

今年、史上4回目のマリノス優勝の瞬間はどこで、どのように迎えるのか、ワクワクする。さて、いよいよリーグ戦再開だ!

最後に、ドラゴンの現役復帰にもエールを送りたい。この時期が怪我もなく、選手としてとても充実した時期だったという。今振り返っても、スゴイプレーをしている。

そして、朴訥プラス、こんなにも面白い人だなんて知りませんでした。新しいチャレンジの成功をお祈りします。それからせっかく思い出した優勝決定の名場面を、忘れないでください。

http://soccer.blogmura.com/f-marinos

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