【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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大人の試合運び × 界王星で修行した若者たち = 最強?! ~ナビスコ杯準々決勝 第2戦 鹿島アントラーズ@日産

2013/06/30 19:00キックオフ 日産スタジアム

【入場者数】14,038人【天候】晴 23.1℃ 68%

【主審】扇谷 健司【副審】西尾 英朗/間島 宗一

横浜F・マリノス3-1鹿島アントラーズ

12 SH 10

5 CK 3

22 FK 18

【得点】39' 齋藤学  59' マルキーニョス  65' ダヴィ 90'  奈良輪 雄太

立ち上がりから、マリノスのペースで入った。予想通り、鹿島はファイトを仕掛けてきて、ボールを奪いにくる。早々に兵藤が流血騒ぎ。小笠原を中心に奪いに来てからのカウンターだが、フィニッシュの怖さはあまり感じない。

大迫とダヴィを自由にさせていない。最も第一戦に比べて改善されていたのはファビオの集中力でなかったか。この男、集中していると普段の倍くらい、ただでさえ長い手足が伸びる。一方の攻撃では中村俊輔に早めにボールを預けて、敵陣深くまでボールを運び、マルキの落としからの兵藤のシュートが外れるなど惜しい。ニューヒーロー賞、最右翼として本ブログイチ押しの齋藤学はボールを持っても、軽く倒れてダイブを取られて早くに警告を受ける。パッとしない。ただどちらかと言えば、マリノスのほうがチャンスが多い。

前半15分、20分と経過して、鹿島に得点のにおいが生まれてこない。鹿島が消極的なのではない、マリノスが主導権を与えていないのだ。だが、鹿島の攻撃が何回か形になってくると、今度は六反との競争激化で新境地を開いたのか、守護神・榎本哲也のセーブがさえを見せる。1対1になったときなど、ここ一番でのセーブに以前よりも余裕を感じる。

狙い通りスコアレスで、折り返せそうだ・・・と思った39分だった。左サイドでボールを受けた齋藤学がゴールと平行方向に走り、DFを置きざりにして右足一閃。サイドネットを揺らす、望外の先制点。練習でやっていた通りだったというのは本人の談だが、はっきり言って、入るとは思わなかった。時間帯としても最高のタイミングで、準決勝進出をぐっと引き寄せる得点だった。

後半、二戦合計で3-0になったために、さすがの鹿島もトーンダウンしてきたのか、プレッシャーが弱まった気がする。だからマリノスは落ちついてボールを回しながら、時間を使う。あわよくばカウンター。こういうときに中村俊輔はすばらしい。ボールをゆっくり丁寧に運び、味方の攻撃はシュートで終わる。基本的なことだけどゲームを落ち着かせる、コントロールする上では大事。

そんな展開から、マリノスの一撃が決まる。ドゥトラからのスルーパスを、マルキーニョスが滑り込みながらゴール右隅に決める。うっまい! 

このあと、鹿島に一点を返されるも、それはご愛嬌。ビシッとゲームを締めて、最後の最後には、85分から途中出場の奈良輪がプロ初ゴール! 練習でやるような俊輔に縦に入ったボールに、富澤と奈良輪が抜け出す。奈良輪のトラップが秀逸だった。

余裕の「最高の場所へ」がこだまする中で、準決勝勝ち抜けを告げるホイッスルが響いた。二戦合計5-1。予想以上に圧勝でしょう!

本当に落ち着いていた、試合運びに好感。やはり「やるべきことを分かっている」よね。

そこに点を取ったのが、齋藤学のファインゴールに、思い切って飛び出した奈良輪雄太の初ゴールと来たもんだ。急激に伸びたわけではないと、そりゃ選手達は言うけれど、奈良輪の台頭はうれしい。終了間際に出て来たアンドリューだって虎視眈々と先発を狙っている。

ダイブで警告をもらっていた齋藤学だが、あの先制点ですべてチャラ。先週の俊輔のFK同様に、現地だとスローモーションで吸い込まれるところが見えるようなファインゴールだった。そして、ニューヒーロー賞にぐっと近づいた。なぜならここまで最右翼だったセレッソの柿谷が、浦和に敗退したから。

準決勝の組み合わせは、浦和×川崎、横浜FM×柏に決まった。ニューヒーロー賞のライバルは工藤ただひとりになったと言っていいだろう。いや、ひょっとしたらマリノスの中に、新たなヒーローがまだいるかもしれない。それくらい今日の勝ち方は今後に勢いがつくと思う。韓国遠征と十日町キャンプで、鍛え上げて来た若手たちの底上げが今後のチームの躍進に欠かせないわけだが、ひょっとして界王さまに鍛えられたのでは??というほどの急成長が見られそうで、それがワクワクだ。柱となるベテランの経験、落ち着いた試合運びに、鍛えられた若手の力が合わさったら・・・最強・・・かもしれない! 真価は、これから先で分かる事だろう。

ところで観客動員は1万4千人余。辛うじて、第一戦のカシマでの観客数を上回ったが、もっともっと盛り上がりたい。学もヒーローインタビューで、「友達をもっと誘って、優勝の瞬間は7万人満員で迎えたい」と言っていた。

タイトルまであと3試合。ここまで分の悪い柏を圧倒して、国立に乗り込むぞ。それから待ちに待ったリーグ戦も再開する。明日から7月、熱い暑い夏が始まるぜ。

http://soccer.blogmura.com/f-marinos

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