マリノスは数的不利にあっても、息がたえだえになっても攻め続け、そしてフォビオのなんとかかするようなヘディングで追い付きました。
数的不利だったのは、喜田拓也が退場処分を受けていたから。
喜田も不注意でしたが、喜田だけが悪いのでもありませんでした。ただなんとかドローに持ち込むのがやっとだったこのゲームの責任を彼は一人で背負いこみました。
出場停止から復帰した喜田は、鹿島を相手にしてもボール奪取力、ピンチを未然に防ぐポジショニングで、中盤の攻防においてマリノスにリズムをもたらしました。比類なき存在感だったと言って良いかと思います。
続くはその大宮とのリターンマッチ。スピードスターを揃えるのがエリク・モンバエルツ監督の作戦のようです。
すなわち、齋藤学、マルティノス、前田直輝の3枚が先発。機先を制したい大宮の「裏」をどのくらい突けるかがポイントでしょう。
それに対して、守のキーマンは、喜田。台風一過でかなり気温が高くなりそうです。守勢に回りボールを追い回させられるような余計な消耗は避けたいところ。
とした時に、激しい接触プレーを恐れない喜田にとっては、ファウルあるいは警告を頻繁に行うレフェリーが登場してしまうと持ち味が出しづらくなります。
目安は2点。
過去2試合のリーグ戦がともに1-1でした。2点目を取ったチームが勝利する可能性は高く、またアウェイゴールルールを考えれば、2-1や2-0での勝利は、仮に2戦目を0-1で落としても勝ち抜けとなりますからかなり有利です。
2-2の引き分けであったとしても、2戦目が0-0や1-1であってもいい。今日のアウェイ2得点は目安として重要です。
そんな当たり前のことを長々と書くと誰かと間違われそうですが、ホームアンドアウェイマッチでは、一般的に第2戦をホームで戦う方が有利とされます。
準決勝に勝ち上がった時も、マリノスは第2戦をホームで戦えます。決勝トーナメントの対戦を決める際に喜田が引いた抽選枠が、そのような有利な枠だったからです。
それを生かさない手はありません。
そのためにも、まずは先勝です。
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