【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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気迫に屈してブーイング。でもチームに勇気を与えたい(1st9節・湘南戦)

湘南の気迫が凄かった。この試合の感想は、それに尽きます。圧倒的走力と辛抱強い守備は、最後までマリノスに仕事をさせませんでした。

GK村山にしても然りです。

カイケのブラジル時代のPK映像を見ていたら、多くが左に蹴っていたから、この日途中出場で結果が欲しい筈だからその通り飛んだと言いました。

このカイケのキックだけではなく湘南のペースに合わせてしまったマリノス。試合後には立ち上がれないほど走り回って感極まった奈良輪雄太の姿が、気迫を物語っていました。

マリノスはとにかくラストのアイデア不足という、悪癖が顔を覗かせてしまい、決定機はPKの他には、前半42分の俊輔→遠藤のシュートがポストを叩いたシーンと、後半ATの俊輔→齋藤学のシーンくらい。

富樫敬真のゴール右隅を狙ったシュート、遠藤渓太のタッチライン際を抜き去るスピード、新井一耀の縦への正確なフィード。若い選手が持ち味を出したのは間違いないけれど、では結果を変えるほどの鮮烈な輝きではなかったということ。

そして、カイケ。PKを外した後も、シュートチャンスが一度あっただけ。コースもない中で強引に眼前のDFに阻まれます。ただでさえ運動量が少なく、「活かされなければ活きない」タイプなのに、なぜ自分の動き方を変えないのでしょう。

なぜ自分の動き方に味方を合わせようとするのでしょう。シーズン前ならば、多少はカイケありきの練習もできたかもしれません。しかし自分が望んだかどうかはともかくとして、シーズン半ばに加入した以上はある程度自分が合わせる柔軟さは必要ではないでしょうか。

その中でPKに志願し、止められてしまった事実のなかで、今後問われるのはカイケ自身のメンタルの強さです。俊輔自身は、絶対的なFWがいない中で、カイケにきっかけを掴んで欲しかったと、キッカーを譲った経緯を答えています。

そう、カイケは絶対的な存在になるはずでした。でも前評判とは大きく異なる結果。それは実力なのか、単なる迷路なのか。できれば後者であって欲しい。

迷えるカイケとともに、マリノスの攻撃そのものが迷走状態に入ってしまいました。背番号9の看板は重いですね。

試合後はブーイング。そのこと自体、結果を見れば当然のブーイングだと思います。前日に吹田市立スタジアムでのガンバの戦績について触れましたが、まるで自らの手で日産スタジアムを鬼門にしてしまったかのような体たらく。

しかし、心無い行動までは見過ごすことが出来ません。たまたまその声が耳に届いた俊輔が警備員の制止を振り切っても激昂するほどのヤジは一体どんなものだったのでしょうか。

私は離れたところにいたので内容はよく分かりません。一説によれば、カイケにPKを譲った俊輔の行動を逃げだと称し、そのせいで負けたというような内容だったとも。

この記事の冒頭にも書いたように、湘南の気迫は素晴らしかった。しかし、この手の順当なら勝てる筈だった敗戦後によくある、「本当に我がチームの選手は勝ちたかったのか? 気持ちが見えなかった」という論調は愚の骨頂だと思うのです。

勝ちたい気持ちが見えなかったなどと、100mも離れたスタンド、もしくはテレビ画面の向こう側にいる観客が言うには便利な言葉ですよね。

最後の最後に両者の優劣を分けるものは確かに相手を上回ろうとする気持ちかもしれません。

昨日の試合、上手くいかないことのほうが多かったし、明らかに俊輔は苛立っていました。ボールボーイにアクションを交えて不満をぶつけていたのは焦りと責任感と、結果との狭間でしょう。

思い通りにならなくて、悔しいのは皆んな一緒、いや選手が一番感じているのに、主将が人一倍感じているのに、そこになんのリスペクトもないヤジ。

いや古今東西、ヤジにはユーモアと皮肉と愛があって成り立つもの。単に帰れとか、辞めろとか、◯ねとか、は誹謗中傷でしかありません。

なんだかスタジアムの雰囲気は殺伐としました。俊輔も不愉快なら、周りにいた観客も不愉快にする心無い行動。

「その行動はチームに勇気を与えていますか?」百回はフェアプレイ宣言を暗唱してきやがれ。

こんなことに乱されることなく、再びチームとしての自信を取り戻して欲しい。幸い、大型連休の影響で名古屋戦のアウェイの後には、日産スタジアム甲府戦があります。

まだまだ1stステージは折り返し地点。たった5試合でカイケを諦めるはずもありません。歯車を噛み合わせましょう。

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