9ヶ月ぶりのU-22代表復帰が発表された喜田拓也。今季からレギュラー格としてプレーしており、選ばれる資格は十分にあった。マリノスにとっては久しぶりの代表絡みの嬉しい話題であり、まずは素直に喜びたいところ。
五輪予選の本番は来年の1月に、カタールで行われるU-23のアジア選手権だ。今回のメンバーはあくまでも1日に仙台で行われるコスタリカとの親善試合1試合のメンバーに過ぎない。
昨秋のアジア大会以来の喜田は自身の怪我などもあり、代表から遠ざかってしまっていた。今回も「選ばれるには選ばれたが」というのが実態だ。試合に出られるかどうかは微妙な立ち位置にいる。ボランチのポジションもなかなか競争が熾烈なのだ。
その序列を、今までの実績から考えるとこんな感じだろうか。
大島僚太 (川崎) ※
遠藤航 (湘南)
原川力 (京都) ※
吉野恭平 (広島) ※
※は今回、不選出を表す。印象論なので、どっちが上、どっちが下というのは人によって意見も様々だろうがご容赦を。
先発できるのはこの中で1〜2。まずは川崎の大島僚太が大黒柱と言えるだろう。現在は肉離れで戦線離脱中だが、絶対的な存在と言えるほど頭一つ抜けている。ただし2列目(こちらも激戦区)で起用されることになれば、守備的な3列目の需要は上がることだろう。
湘南ではセンターバックを務めることの多い遠藤も立派なレギュラー格。ボランチの一角を占めるのは有力だろう。アンカーだってできる。それに原川は京都に戻って、徐々に試合出場を伸ばしているので、そのうち代表復帰するのではないか。元はこちらのほうがレギュラー格だ。
従って、喜田と吉野と井手口の3人でボランチ4番手を争う、という図式が見立てである。
はっきり言って代表定着は容易ではない。また鹿島戦がやや低調だったように喜田自身が「試合に出続けることの難しさ」を語るように、実質プロの試合に出るようになって数ヶ月。疲労とも、代表ともうまく付き合うほどの経験値はない。
このカベをぶち破れるように、応援したい。
3月にリーグ戦でベンチ入りするだけで驚かれた喜田拓也。2年間はほぼ公式戦に無縁だった。
でも春が過ぎ夏を迎える今、スタメン落ちのほうが驚かれることだろう。
勢いを持って、ここまで駆け上がってきた。その原動力は、パワーやスピードではなく、ハートの強さ、勇敢なプレーではなかったか。
男子三日会わざれば刮目して見よ。今後、五輪代表に勝ち残れるかは今はまだなんとも言えないが、この仙台遠征でもきっと何かを自身の糧とすることだろう。
喜田拓也の覚醒はまだまだこれからが本番、そう信じてみることにしよう。
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