【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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成績に最終責任を負うのは誰なのか?

監督とは、与えられた戦力の中で、チームを勝たせることを職務としている。勝利のために雇用される存在だ。

このオフに、柏、佐々木、クリスティアーノ、青山らが抜け、ようやくバレーに帰ってきてもらった甲府の戦力がそもそも厳しいという指摘は付いて回っていた。

だから、樋口靖洋監督が辞任し、佐久間悟GMが後任に就任することに些かの違和感がある。大きなお世話なのは承知の上で、樋口監督に次なるチャンスがある際こそ、成功してほしいと願う。

最下位低迷という成績面を問われると、事実上の解任はやむを得ないが、それでも違和感があるのは、監督が勝たせられるように戦力を整えるのが強化部長やGMという立場だからだ。GMもまたサラリーマンである場合が多いわけだが、監督を選び任せる立場にある。そのGMが後任監督になるという。

昨年オフに、甲府の多数の主力が引き抜かれ、退団したことがGMに起因するわけではないが、それに代わる手立てが打てたのかどうか。

樋口監督という人は、真面目一徹で、派手なことはしない、というかできない。融通がきかない。だからゲーム中の修正が少なく選手交代も遅い。だが、カチッと組み合わせがはまり、解を見つけたなら最大の効果を発揮させられる。

マリノス就任1年目の2012年にも開幕から1ヶ月に渡り未勝利だったが、途中から調子を上げて16試合連続負けなしを記録し、最終的には4位に食い込んだ。

ただ勝てなかったころ、私は先行きが見えないと感じ、解任やむなしと思っていたが、樋口監督に熟成の時間が与えられたから、13年シーズンにはリーグ2位と、天皇杯優勝がもたらされたのだ。

樋口監督には十分な戦力と時間は与えられたのだろうか。少なくともバレーが復帰して1試合で見切られるべきだったのか。もっと言えば、まだまだチーム編成に難があり、補強に動くべきと思われるのに、編成の責任者が監督を兼務してしまっていいのだろうか。(佐久間氏には暫定的とか、監督代行という表現は使われていない)

甲府がこのステージに留まるために最後の最後まで全力を尽くしたい」という覚悟と悲壮感あるコメントが出されているが、この佐久間監督の就任は4年前の三浦監督解任後に続き、二度目。

三浦、城福、樋口と3名の監督を招聘し、二度目の「失敗」ということになるが、米国のプロスポーツなら、二度の失敗でGMが解雇されるのが一般的とされる。城福氏の成功があまりにも功績として大きいのだろうか。

佐久間監督が有能かどうかは分からないし、それこそマリサポが言うのは大きなお世話。もちろん、シーズンはまだまだ3分の1で、巻き返すだけの十分な試合数はある。

ただこのタイミングだったのかな、樋口さんを呼んだのならもう少し辛抱が必要だったのではないかな、それが佐久間現監督の仕事だったのでは、と思わずにはいられない。

甲府の最終責任は、少なくとも今年については、佐久間GM兼監督が負うことになった。

マリノスでも、もしズルズル低迷するような展開だったら、わざわざフランスから招聘したエリク監督がすぐに帰国。ではその責任は…という問題になっていた。いや、今からそうなる可能性が完全にないわけじゃない。

責任を取るのは、嘉悦社長?下條強化本部長? とりあえず下條暫定監督?ということになり、ザ・カオス。

想像しただけでゾッとする。痛みを伴うことのほうが、このまま続けるデメリットよりも大きいという判断はそれだけ重いことである。

6月7日、山梨中銀スタジアムマリノスは乗り込むが、そこで待ち受ける樋口監督との再会というシナリオは露と消えた。それはとても残念なことだ。

また、新体制になって2〜3週間、やりたいことが整理されて、しかもフレッシュに開き直って試合されるのはやりづらい。元来、マリノスは途中交代の新監督、苦手なんだよな。去年もドン底にいた仙台の渡邊監督に白星を差し上げたなあ。

ともかく、樋口監督、一旦はお疲れ様でした。本当の意味での責任を取れないのは分かっていたとはいえ、無念でしょう。

まずは少し休んで、また檜舞台での活躍が見られることを願っています。マリノスでの天皇杯の栄冠、我々は決して忘れませんよ。

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