【保存版】中村俊輔がシャーレを掲げる

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走る屋台に蹴り込まれたボールの先に、ゴールネットを見たか?

「コネクト15」という名前を初めて聞いた。

モルテンが作る、今年のJ公式球の名前だが、「もちもちとした感触」とともに我々の記憶に刻まれることだろう。

元日恒例、「ウルトラマンDASH」で4回目の登場となる中村俊輔

12年は走るバスの窓にボールを蹴り込むチャレンジを成功させ、

13年は動く船の上から沿岸の民家の窓を狙ったが窓一枚分外れ、

14年はせり上がるウェディングケーキの上にある人形に当てて成功(制限時間オーバー)。

今回は走る屋台(軽トラ)の窓枠がターゲット。ただし、バスよりもひとまわり枠が小さい。

しかも、車体そのものがだいぶ小さく、たとえ速度が同じでもより速いと錯覚してしまうという条件。

オンエア上はわずか4本目のチャレンジ。1本ずつ、確実に精度をあげ、途中で障害物が増えても難なく叩き込んだ。

今回から10分に伸びた制限時間は、まだ約7分を残してのクリア。相変わらずの放物線の美しさ。最早日本の元日には欠かせない、紅白・ガキ使・俊輔フリーキックの領域である。

仮に標的が止まっていたとしても25m離れた小さな窓を、一体誰が狙えるというのか。

バスの動画も世界中で話題になったそうだが、また新たな伝説が生まれたと言えるだろう。

そして2015年の新シーズン、「衰え」どころか、さらなる進化を予感させられたのは私だけではないはずである。

ただしこのチャレンジに苦労がなかったわけではない。あまりにも呆気なくクリアしてしまったのは、「アジャスト」する力があまりにも高いからではないか。

冒頭の「コネクト15」を蹴るのは、俊輔に取ってこの日が初めてだった。[Jリーグの説明](http://www.j-league.or.jp/release/000/00006237.html)によれば、「2014Jリーグ公式試合球brazuca(ブラズーカ)同様、6枚、同一形状パネルにより構成されています。これによって、ボールバランスと飛行安定性が向上しています。」と、ちょっと論理的に意味が分からない記載になっている。

俊輔の感想は「軽くて、もちもちとした感触」。そのために、初球は速くて低いボールを蹴ったのだが、それでは高さが全然足りなかった。一度目の感触を反省し、二度目に生かす。タイミングが合った二度目はわずかに高さが合わない。では三度目は…というように高いレベルでの微修正を繰り返し、無駄球もなく、あっさりと蹴り込んでしまった。

この調整力、アジャストする力、独特の感覚があるから、高い精度がまったく錆び付くことがないのだろう。また見方を変えれば、そもそも今年の公式球と俊輔の相性はいいのかもしれない。そう予感しても良い。

自主トレ、キャンプで蹴り込んで、意のままにあやつる俊輔のキックを、早く公式戦の舞台で見たいものだ。

14年シーズンでは遅攻偏重の影響から、魅力的な位置でフリーキックを得ることがほとんどなかった。モンバエルツ監督は「攻めのアイデア」をもたらしてくれるものとクラブに期待されているし、突破力を持ったラフィーニャが帰ってくれば相手がファウルで止めざるを得ないシーンも増えるだろう。

昨年の公式戦では見られなかった分まで、俊輔には直接フリーキックを決めてもらおう。そのワクワクが増幅する正月のバラエティ番組である。そう、我々は軽トラックの窓枠の向こうに、ぱさっと揺れるゴールネットの様子を確かに見たのである。

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